いま世界各国で開発競争が進んでいる「空飛ぶクルマ」。日本でも開発が加速しています。

 豊田市に開発拠点をもつスカイドライブは2020年8月、日本で初めて有人飛行に成功しています。機体にハンドルはなく、目的地まで自動で飛んでいきます。

 現在、スカイドライブは2人乗り用の機体を開発していて、2025年の大阪・関西万博で「空飛ぶタクシー」としての利用を目指しています。

 また、国内の自動車メーカーも本格的な参入を始めています。ホンダは小型ジェット機で培った技術を応用して、2017年から空飛ぶクルマの研究を開始。30年代の実用化を目指しています。

 さらにトヨタ自動車も、空飛ぶクルマを開発しているアメリカの企業におよそ430億円の出資をしました。

 注目が集まっている「空飛ぶクルマ」ですが、政府も実用化に向けて動き出しています。

 経済産業省などが出した具体的な工程によると、2023年ごろには離島地域で荷物の輸送に使われたり、観光地の遊覧飛行が行われたりし、25年ごろには山間部や都市部の荷物の輸送、さらに旅客の輸送などがはじまり、2030年代ごろに本格的に自動・無人飛行の空飛ぶクルマが飛び立つということです。

 政府はこの工程に基づいて、機体の安全基準や操縦士の資格などのルールを2023年を目途に決める方針です。

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