岐阜県郡上市では、コロナ前と比べ移住者が1.5倍に増えました。千葉県でコーヒーの製造販売会社を経営する男性は、6年前に家族4人で郡上市に移住し、きれいな水で「水出しコーヒー」キットを作成するなど、郡上の魅力を発信しています。

■リモートワークの広がりと共に…豊かな自然などに惹かれ地方へ移住する人たち

 新型コロナの影響で、暮らしや仕事のやり方を見直す人が増え、都会の「密」を抜け出す移住を検討する人が増えています。

【画像20枚で見る】過疎地域を魅力的な場所へ…豊富な湧水とコーヒーをPR 移住者だからこそできる“町おこし”

 2021年の東京23区の転入者数が約36万5000人に対し、転出者数が38万人ほどと転出が転入を上回る「転出超過」となりました。

岐阜県は、人口が減少する中でも増え続け、2020年度は1752人が移住。名古屋からの程よい距離感と、豊かな自然に惹かれた20代から30代の若い世代が7割以上を占めています。

岐阜県郡上市では、コロナ前と比べ移住者が1.5倍に増えました。

■郡上のきれいな水で「水出しコーヒー」を…町の魅力を発信する千葉から移住した男性

 千葉県でコーヒーを製造販売する会社を経営する小澤陽祐さん(45)は、東日本大震災の時に都市の混乱を目の当たりにし、6年前に家族4人で妻のふるさとである郡上市へ。ここでは、商談や打ち合わせなど、仕事の大半をリモートで進めています。

小澤さん:
「直接会った方が、場の空気感とか含めて意見は一致しやすいけど、(コロナ禍で)状況が離れてやることなので、アジャストさせてきた」

小澤さんが本業の他に力を入れているのが、郡上市に観光客を呼び込む“町おこし”です。きれいな湧き水が豊富な町の特性と、本業のコーヒーを活かした「水出しコーヒー」のキットを作成。湧水を巡るポイントを記した地図も作り、これを片手に街歩きを楽しめるようにしました。

小澤さん:
「限界集落とか過疎といわれる地域。人口は確かに減ってきているので、僕らの子供とか孫の世代も変わらず郡上が魅力的な場所であるように、何ができるか考えています」

小澤さんは、町の魅力を発信し続けています。