俳優の木村拓哉さんが出演する「ぎふ信長まつり」は、今週末に迫りました。大変な盛り上がりを見せていますが、ソウルでの雑踏事故を受け、地元は警戒を強めています。

 30日、岐阜城のふもと・岐阜公園のイベント。戦国時代さながら、弓矢体験や職人が作った本格的な甲冑を体験する子供達の姿がみられました。

 抽選となった騎馬武者行列の観覧は倍率64倍。これに見事当選したのが、名古屋市在住の鶴田武志さん(51)。

鶴田さん:
「あまりにも倍率が高かったので、ダメ元で申し込んだので当たると思っていませんでした。『えっ!』というのが一番最初でした」

【動画で見る】ソウルの事故受け不安の声…木村拓哉さん出演『ぎふ信長まつり』今回規制ない商店街は過去“イベント中止”も

鶴田さん、普段は市民講座などで時代劇や時代小説について教えているといいます。

鶴田さん:
「木村さんの生の迫力というのは、スクリーンを通しても面白いですけど、生だったらなおさら良いんじゃないかなと思います」

 一方、ソウルの雑踏事故を受け、パレードが行われる周辺の商店街からは不安の声があがっています。

商店街の人:
「規制がないから、みんなこっちに来ると思う。ここはすごい人になるんじゃないかって言われている。昨日(ソウルの事故)みたいなことがあると、大丈夫かしらと思うよね」

商店街の別の人:
「絶対に『抽選に落ちたけど行くぞ!』って来る人がいますよ。ぐーっと押したりとか。せっかくの話題の大イベントが悲しいことにならないといいなと思う」

パレードが行われる金華橋通り近くの「柳ヶ瀬商店街」では、スタッフらによる誘導はあるものの、歩行者の通行止めの規制は予定されていません。

 実はこの商店街、過去には…。

商店街の人:
「美川(憲一)さんがみえたんですけど、危ないからって中止みたいな感じに。足の踏み場もないくらい、ワーっとあそこからあそこまで全部。韓国みたいな感じまではいかないけど、同じような状態」

およそ30年前、「柳ヶ瀬ブルース」で知られる美川憲一さんを招いてのイベント。人が殺到し、危険な状況になったため中止となりました。

 JR岐阜駅の北口にある階段は、騎馬武者行列終了後は「下り」専用に。ここから岐阜駅に行くことはできません。

また、狭い階段や地下道を通らないよう、金華橋通りから西への迂回ルートを通り、駅の南口から構内へと誘導します。

さらに、人を安全に誘導するため、岐阜県警はいわゆる「DJポリス」を配置。帰る客らに雑踏事故防止などを呼びかけるということです。

 今週末に迫った「ぎふ信長まつり」。岐阜市は安全対策のため、交通誘導などの指示に従うよう協力を求めています。