三重県伊賀市の名産、着物に使う「組紐」がある使い方で大ヒットしています。

 創業およそ70年、三重県伊賀市の組紐製造会社「糸伍(いとご)」。着物の帯に巻く組紐を作る会社です。

そんな会社が作ったのは、色とりどりの靴紐。淡い色合いのストライプ柄や、目に鮮やかなショッキングピンクまであります。

【動画で見る】“なでしこ”からも好評…伊賀の“組紐技術”で生まれた『靴紐』きつく締めなくてもほどけにくく足への負担軽減

糸伍の社長:
「コロナになって着物を使うシーンがものすごく減りまして。靴紐でしたら男女問わず皆さんが毎日履くシューズに組紐を使っていただけるんじゃないかと靴紐を開発いたしました」

この靴紐は組紐の技術で作ったものです。

従来の組紐のように見た目が華やかなのはもちろんのこと、組紐ならではの「ほどけにくさ」も兼ね備えています。

糸伍の社長:
「靴を買った時についている靴紐は、表面と両端の部分がストレートでつるつるになっています。弊社の組紐シューレースですと組紐の技法を使って織っていますので、独特の凹凸を付けることができます」

従来の靴紐は表面が平らになっていますが、組紐と同様に凹凸がついた靴紐なら凹凸がひっかかり、ほどけにくくなるといいます。

 2021年にサッカーなでしこ1部リーグで優勝したの強豪の「伊賀FCくノ一・三重」が、選手のスパイクにこの靴紐を採用しています。

常田麻友選手:
「キュッと締めなくてもほどけずに締まっている感じがあるので、ボールタッチにもつながっていると実感しています」

沖野くれあ選手:
「見た目がかわいいです」

常田菜那選手:
「足の疲労も全然軽くなったので、最後まで走れることが増えました」

これまでは、ほどけないようきつくしめて足に負担をかけていたそうですが、それが軽減されパフォーマンスも上がったといいます。

 口コミで評判が広まり、発売から1年半で5000足分を売り上げる大ヒットに。

糸伍の社長:
「現在は野球・サッカー・バスケットボールなどで使っていただいています。夢は箱根駅伝で使っていただけるところまで頑張っていきたいなと」