新型コロナウイルスの「第8波」到来で増える新規感染者数。感染の拡大とともに「往診ドクター」の依頼もまた急増しています。

 18日から名古屋・栄のサンシャインサカエで始まった大規模接種。使われているのはオミクロン株対応ワクチンで、11月26日分までは予約で埋まっているといいます。

 14日、愛知県の大村知事は11月1日から「第8波」に入ったという認識を示しました。その到来にまたも慌ただしくなり始めた場所があります。

 愛知県北名古屋市のクリニックに事務所を置く「家来るドクター」。病院が閉まっている夜間や休日に、医師が自宅などに赴く往診を行っています。

【動画で見る】「第7波超え、年末年始の前に来ると思う」夜間等に医師が自宅に赴く“家来るドクター” 第8波で依頼急増

 電話に加え、LINEでも問診を受け付け、直接の診察が必要な患者には往診に赴きます。第8波に入り、依頼も3倍ほどに増えているといいます。

家来るドクター 朝岡医師:
「第7波超えてくるのではないかというのは、年末年始を前に(第8波が)くるって思ってます」

 午後7時。往診へと向かいます。

医師:
「どうも家来るドクターです。よろしくお願いします」

 名古屋市の51歳の女性。11月13日に「家来るドクター」を受診してコロナ陽性となっていましたが、同居する19歳の息子もこの日の夕方から発熱したといいます。

 結果は息子も陽性。家族内感染とみられています。

息子:
「初期症状か分からないですが、喉が少し痛い」

医師:
「喉の炎症止めのお薬も必ず出しておきますから」

 往診を待つのは、大人だけではありません。名古屋市の7歳の女の子。前日から発熱・鼻水の症状があり、9歳の兄も朝から発熱や喉の痛みを訴えていました。きょうだい揃って検査を受けます。

 この時期の発熱には、インフルエンザの疑いも。コロナとインフルエンザは、同時に検査することが可能です。

 結果は2人ともコロナとインフルエンザいずれも陰性。いわゆる「風邪」と診断され、薬を処方されました。

 2021年は大きな流行がなかったインフルエンザですが、2022年はコロナとの同時流行を懸念する声もあがっています。

「家来るドクター」の往診はコロナ患者だけではありません。

 名古屋市の3歳の女の子。熱はありませんが、鼻水が止まらず目の痛みを訴えていました。

 症状などから「アデノウイルス」とみられると診断。様子見となりました。

 今週は14日から17日までで60件の往診に向かった「家来るドクター」。これから訪れる第8波のピーク到来に警戒しています。

家来るドクター 朝岡医師:
「あと3週間後くらいがピークになるのではないか。第8波が近づいているということに対して、真摯に受け止めて対応していただくしかないと思います」