
2023年の春は、コロナ禍の長い巣ごもり生活にも一区切りです。マスクを外し、美しく、カッコよく、そして楽しく、また「化粧」をして笑顔を楽しみたい。そんな人々が集まる「春の化粧品フロア」を取材しました。
■賑わい戻った百貨店の化粧品売場

名古屋駅前のジェイアール名古屋タカシマヤ。
【動画で見る】春爛漫で気分もアガる!マスク生活に一区切りの『春の化粧品フロア』長い冬を越えたような明るさにあふれる

3階の化粧品売場には…。
大学院を卒業した女性(24):
「新しい色の方がいいかなって思って。春なので!春っぽい色の方がいいと思って!」

4月から就職活動の2人も…。
就職活動中の女性(19):
「マスクを外して(会社に)行った方が、自分の素が出るかな、みたいな感じで」
別の就職活動中の女性(19):
「マスクとって行くので、また新しいリップ欲しいですね」

家族ぐるみで付き合いのある友人に、卒業祝いのプレゼントを選びにきた母娘がいました。
娘(15):
「グロス系だとベタつくから…」
女性の母親(48):
「ダメかぁ…」
店員:
「ベタつかないのだと、リップクリームの色つかないのとかもおススメです」

娘:
「その子があまりメイクしないので、保湿系で色がつく使いやすいやつ」

Q.タカシマヤを選んだ理由は?
母:
「店の数ですかね。桑名とか三重県にはないので」
3階から7階まで、すべてのフロアに化粧品売場があるジェイアール名古屋タカシマヤ。この3階だけで50ほどのブランドが並び、連日賑わっています。

男性も珍しくありません。

店員:
「一番人気なんですけど…、“毛穴が消える”といわれているので」

会社員の男性(26):
「スキンケアは彼女の影響でやったりしていますね。自分は韓国コスメが多いかもしれないです」
Q.目当ての商品は見つかりましたか?
会社員の男性:
「見つかりました。サンローランの日焼け止めとファンデーションです。彼女にプレゼントで、誕生日プレゼントとホワイトデーのお返しと、いろいろ重なって」

「美容」に目覚めさせてくれた彼女に、好きなブランドの化粧品を贈るそうです。
■彼氏から「かわいい!」と返信 自分に自信がないという女性「気分が上がる」

長いマスク生活で、特に出番が減っていたのが口紅です。

しかし、2023年は1月で104%、2月は136%と、2022年に比べて、売上が伸びているといいます。

店員:
「リップ何色がいいですか?今、限定の桜のリップが出ているので…」
大学生の浜優希菜さん(20):
「だいぶ変わりますね」

店員:
「春っぽくなります、一気に。仕上がり、お友達に見てもらいましょう」
優希菜さん:
「終わりました」
会社員の宮成里茄さん(28):
「むっちゃかわいいね!これ一式にする?『成人祝い』ってことで、おめでとう!」

優希菜さん:
「あ!そういう事ですか?」
里茄さん:
「うん、そうだよ」
20歳の優希菜さんと、8つ上の優しい里茄さん。

優希菜さんの彼氏が、里茄さんの弟という間柄です。

里茄さん:
「『お化粧してもらったよ!』って、どうかな?」
メイクした優希菜さんの画像を彼に送信しました。

優希菜さん:
「あまりこういうのを送る事ないので…」
<彼氏からの返信>
「え、めっちゃいい!かわいい!」

優希菜さん:
「うれしいですね、やっぱり。あまり自分に自信がないので、メイクすることで『ちょっとはかわいくなれたかな?』みたいな。気分が上がります。マスク取りたいなって気分になります」

見た目の自信が心の自信に!メイクでパワーを授かりました。
■旅行に行くからその前にきれいに… マスクを外し久々の被災地へ

午後4時。たくさんの荷物を持った女性がいました。
木村文香さん(33):
「これから船に乗って仙台に行こうと思うので、その前に買いに来ました。マスク外すとすぐ鼻とか(メイクが)崩れちゃうもんで。せっかく旅行行くからその前にきれいになりたいと思って、ここで買っていこうかと」

年末で仕事を辞め、今から旅行で仙台に行く文香さん。旅先で、マスクを外して楽しみたい事があるといいます。

文香さん:
「震災があって12年じゃないですか。ずっと“語り部”の方の話を聞きたくて、大学4年生の時に大震災が起きたんです。ボランティアに行こうと思って行ったんですよ。めちゃくちゃ優しくて、東北の人。その後ずっと仕事していたので(行けなかったけど)、ずっとどこかに貢献したい思いがあって、今回やっと行ける」
震災から12年、制限の多かったコロナ禍も越えて、マスクなしの旅。

笑顔で良い旅になったようです。
■聴覚障害がある女性は世界大会「ミセスオブザイヤー」出場に向けメイクを勉強

店員:
「かわいい印象の方が好きですか?かっこいい方がいい?」

スマホを使い、文字で会話をしている女性がいました。
店員:
「すごくかっこいいです」

主婦の小林貴美さん(46):
「(手話をまじえて)私は全く聞こえない。生まれた時から聞こえない」

聴覚に障害のある貴美さん、ステキな舞台に挑んでいました。

2022年、旦那さんの勧めで、結婚歴のある女性たちが外見と内面の美しさを披露しあう「ミセスオブザイヤー」に出場。

貴美さん:
「私は『聞こえないから無理』と断ったけど、『やっぱり私は変わりたい』と思ったから出ようと思って」
<日本大会の様子>
貴美さん:
「皆さんが手話を覚えてくれると、とても嬉しい。私の夢は手話を伝えること。手話で心と心をつなぐ架け橋になります」

以前は「声」を出すことにためらいがありましたが、ステージからの「声」が観客に届き、日本大会でベストスピーチ賞を受賞しました。

この日は、4月の世界大会に向けて「舞台で輝くメイク」を勉強しに来たといいます。

店員:
「やり方を書いておいたので、わからなかったらインスタでDM下さい」

メイクのポイントを書いてもらったカードは「お守り」です。
■“長い冬”越えた化粧品フロアに広がる「アガる気分」

「推し活」のために、気合を入れてメイクに来た女性がいました。
大学3年生の山田百萌さん(20):
「声もいいし、カッコイイし…。声優さんです」

大学3年生の山田百萌さん(20):
「推しのイベントによく行くんですけど、すごく見た目とかも気合入れていくので、そういう時に使っていきたいと思います。女子なのに自分の方が負けているなと思う時がよくあるので、負けないように頑張ろうかなって」ベビーカーを押す夫と来ている女性も…。

加治屋朝子さん(29):
「産後はじめて名古屋駅来たので、久しぶりに来たのでちょっと嬉しくなっちゃって。リップが買いたかったのでまずリップ買ったのと、コンシーラもつけてもらったら、それも良いなと思っちゃって…」

Q.メイクすると気分は変わりますか?
朝子さん:
「自分が気持ちを高めるために、化粧ってするものかなと思っているので、変わりますね、化粧すると」

春爛漫で気分もアガる!2023年の春の化粧品フロアは、長い冬を越えたような明るく華やかな気持ちで溢れていました。
2023年3月30日放送