車いすテニスの小田凱人(ときと)選手が、岐阜県岐阜市で8日から始まったイベントに出席し、全国から集まった子供たちとテニスで交流しました。

 8日から始まった「日本生命HERO’SCUP」。イベントの発起人は、愛知県一宮市出身・小田凱人選手(17)です。

小田選手:
「世界を目指す第一歩に、皆さんにとってなれば僕としてもすごく嬉しいですし、楽しい時間を過ごして、テニスはガチで僕はやりたいと思っています」

 2023年6月の全仏オープン、そして7月のウィンブルドン選手権でも優勝した小田選手。

【動画で見る】未来のヒーロー達へ…車いすテニス・小田凱人が発起人のイベントで子供と交流「世界目指す第一歩に」

 しかし、栄光の裏には数々の苦労がありました。

 9歳で骨肉腫を患い、12時間に及ぶ手術を経て車いす生活に。

 それでも、車いすテニス界のレジェンド・国枝慎吾選手に憧れ、わずか15歳でプロ転向を宣言。

 そこで語ったのが…。

小田選手(2022年4月):
「今病気と闘っている子供たちのヒーロー的な存在になれるような選手を目指して頑張っていきたいと考えています」

 その思いが今回の大会開催につながりました。

 イベントには全国から13人の子供が参加し、小田選手の普段のトレーニングを体験しました。

小田選手:
「派手な練習はあまりしていないので、こういう(地味な)練習を1時間半くらい1日やって、それを週5回くらいやっています。これをするようになったら最近は勝てるようになってきたので、本当にこれが一番大事だなっていうのは僕が経験して感じたところなので」

 小田選手との「直接対決」も行われ、子供たちは世界ランキング1位のプレーを肌で感じました。

参加した選手:
「サーブが跳ねる、めっちゃ跳ねる」

 子供たちは驚きのプレーの連続。

参加した選手:
「すごいかっこいいですね。世界一の選手と交流とか、実際にプレーを見たりして学べることとかもなかったので」

 未来のヒーロー達へ。17歳ながら既にトップ選手としての自覚も芽生えています。

小田選手:
「まだ教えられる立場しか経験してこなかったのでほぼ初めてでしたけど、やっぱり楽しいですね。話を聞いてくれている時も真剣に聞いてくれていたので、それが一番嬉しいですね」