
2日のカーボベルデ戦に勝利し、48年ぶりに自力でオリンピック出場を決めたバスケ男子日本代表について、選手のサポートを続けてきた一柳武男さんが、人柄や試合後の様子を明かしました。
トム・ホーバス監督:
「このメンバーと一緒にやれて本当に感謝します。最高です」

比江島慎選手:
「ここまで苦しくて、本当に長い道のりを乗り越えて素晴らしい景色を見ることができたので」

2日のカーボベルデ戦に勝利し、48年ぶりに自力でオリンピック出場を決めたバスケ男子日本代表。激闘を制し、会場は歓喜に沸きました。
一柳武男アスレチックトレーナー:
「一生思い出に残る瞬間かなと思っています」
7年間日本代表のアスレチックトレーナーを務める、愛知県蟹江町出身の一柳武男さんは、ケガの応急処置からリハビリ、身体のケアまで多岐にわたって選手をサポートしてきました。

一柳武男アスレティックトレーナー:
「大会を通じてすごくチームの雰囲気は良かったです。本当に一番の良いチームなんじゃないかなと思っています」
史上初めてワールドカップで3勝できた要因は、日本代表の「チーム力」。その大黒柱となったのはNBAプレイヤー渡邊雄太選手(28)といいます。
一柳武男アスレティックトレーナー:
「ミスがポンポンと続いた時、『次がんばろうぜ』と言うよりも『何やっているんだよ、さっきから連続だぞ』みたいなことを練習でも言える。選手側からやれているので、そういうのも良いキャプテンシーだなと思いました」
大会では、愛知県ゆかりの選手が大活躍しました。カーボベルデ戦で6本連続で3ポイントを決めた富永啓生選手(22)について、一柳さんはシュートの感覚に優れているといいます。
一柳アスレティックトレーナー:
「(富永選手は)裏表のない健やかな少年みたいな。ちょっとぽっちゃりしているところもあって、上半身がすごく強かったりするわけでもないんですけど、それを超えるようなシュートの感覚というんですかね」
富永選手が小学生の頃から訪れていたという、名古屋市名東区のバスケ用品専門店「ダンク・ムラセ」にも訪れると、店内全体が祝福ムードに包まれていました。

ダンク・ムラセの代表、村瀬幸一さんが、子供の頃の富永選手の印象を教えてくれました。
ダンク・ムラセの村瀬代表:
「(12歳くらいの時は)小さかったですよ、150センチちょっとぐらいしかなかったかな。足を測ってみたら28センチぐらいあった。大人しい子でしたよ。あんな試合中にやるパフォーマンスなんていうのは、昔はあんまり考えられなかったですね」
足は大きかったものの、中学生の頃までは体が小さく、それほど目立つ存在ではなかったという富永選手ですが、今大会の活躍には村瀬さんも絶賛です。
ダンク・ムラセの村瀬代表:
「富永、大爆発ですね。(Q.3ポイント成功率75%について)ありえんでしょ。本当に楽しんどるんですよ、彼は。試合というよりも自分でゲームを作っちゃってますからね。愛知県の誇りだね、宝ですよ彼は」
富永選手の活躍もあり、パリオリンピック出場を決めた日本代表。トレーナーの一柳さんは裏話も聞かせてくれました。
一柳アスレティックトレーナー:
「パリ五輪出場を決めた後の夜は、おいしいお酒が飲めました。樽でハブ酒があって、みんなでハブ酒のショットをしましたね。『一緒に飲もうぜ!飲もうぜ!』みたいな感じだったので、みんなですごい飲みましたよ。そのお店は2時半ぐらいまでかな。トミーはアメリカの大学生のノリで飲んでました。すごい面白かったです」
チームの絆を感じさせる選手たち。2024年のパリオリンピックへ、新たなスタートを切ります。
富永選手:
「たくさんの声援が自分たちの力になって、目標を達成できたと思います。これからまだまだここがスタートだと思うので、これからレベルアップして、パリに向けて頑張っていきたいと思います」

一柳アスレティックトレーナー:
「ワールドカップ以上に厳しい戦いになることは間違いないです。そこで世界を驚かせたいとはトムさんも思っています。高い目標をもって、あと一年みんな頑張ってやってほしいなと思いますね」