
税率改正で、10月から第3のビールが値上がりするのを前に、販売店では駆け込み需要が増えています。
(リポート)
「こちらの店では10月からの値上げを前に、通常の売り場に加えて第3のビールの特設コーナーが用意されています」
愛知県半田市の「酒ゃビック半田青山店」。店に入るとまず目に留まるのが、山積みになった「第3のビール」。税率の改正により10月から値上げされ、その駆け込み需要で売上が増えているといいます。

酒ゃビック半田青山店の店長:
「値上げ前ということでお客さまの需要も多くなりますので、こういう形で大きく展開しております」
350mlあたりの税率はこれまで37.8円でしたが、およそ9.2円引き上げられ、およそ47円に。1ケースでは220円ほどの値上げとなります。
【動画で見る】“第3のビール”に駆け込み需要 10月からの“値上げ”前に酒店が特設コーナー 対応追いつかぬスーパーも

値上げの前に第3のビールを買いに来たという男性に話を聞きました。
男性客:
「困りますね。毎日1本ずつ飲んでいるんですよ。それなのに1本につき約10円くらい上がるとなると、すごく大きいですよね。他の物もきっと上がると思いますから、それを考えるとちょっと心配です」
逆に値下げとなりそうなのがビールです。350mlの場合、税額は6円以上下がります。

酒ゃビック半田青山店の店長:
「ご来客が遠のいているというよりは、(購入が)お値打ちなものに変わっているというのはありますね。減税されるビールがあるので、今後はビールに力を入れていきたいなと思っています。コーナーを大きくするなど考えています」
名古屋市中川区のスーパー「ウシヒロ八熊店」でも影響が出ていました。
棚に並んだカップラーメンは、10月から約1割値上がりするということです。この他にも冷凍食品や塩などの調味料など、10月からおよそ250品を値上げするといいます。

ウシヒロ八熊店の食品担当:
「各社の値上げがあまりにも多いので(卸問屋が)値上げ品目に(対応が)追い付けていない、値上げが遅れているのが現状。『もしかして、ここからが僕らスタート?』ってちょっと逆に不安感が、世の中の流れとは違って少しあります」
店内で作る人気のお惣菜も油や調味料などの高騰で、一部の商品が去年2022年に比べて約1割ほど値が上がっています。

店側もできるだけ安いメーカーの商品を仕入れるよう努力していますが、限界があるといいます。
ウシヒロ八熊店の食品担当:
「どれもこれも上がっている印象がすごく強いです。去年あたりからちょっとおかしいなとか思ったりは、初めての経験というか」
またこの夏の猛暑でトマトやニンジンなど野菜の高値が続いていて、買い物客の財布のひもも固くなっています。