まだ1月にも関わらず、早くも花粉症の症状を訴える患者が増えています。2024年は例年に比べ、花粉が飛び始める時期が早まっていることがわかりました。

 鼻水や目のかゆみなど、厄介な花粉症。スギ花粉などは春に飛散するイメージが強いですが、既に花粉症の症状が出始めている人がいるといいます。

慶友銀座クリニックの大場俊彦院長:
「鼻が白くなってきているので、だんだん花粉症が出てきているかなって感じ」

花粉症の患者:
「例年に比べてちょっと早い段階で、花粉症の症状が出てきているかなという感じです」

 このクリニックによると、16日と17日で花粉症の症状を訴えた患者は50人で、1月としては異例の数だといいます。

慶友銀座クリニックの大場俊彦院長:
「経験的にはちょっと早いかなと。(1月に)いきなり鼻炎の症状が出るというのは、結構珍しいかなと思いますね」

 ウェザーニュースが18日実施した調査によると、例年花粉症に悩む人の49%が既に花粉を感じていると回答しています。

 名古屋市天白区にあるドラッグストアでは、早めの準備を始めていました。

ドラッグスギヤマ植田店の副店長:
「こちらが現状の花粉症対策コーナーです。現在はマスクが売れているんですけども、1月末からは花粉のお薬の販売が多くなってくると思うので、ただ今お薬の売り場は準備中になります」

 例年は1月下旬に花粉症コーナーを拡大するということで、現状はマスクや花粉による肌荒れ対策の商品が中心。

【動画で見る】まだ1月なのに…花粉症訴える患者が“異例の数”『花粉シーズン』例年よりも早めか 東海3県では2月上旬からの予想

 店の人は、接客する中で花粉症シーズンの到来を感じていました。

ドラッグスギヤマ植田店の副店長:
「年末年始にかけて鼻水・鼻づまり、これが花粉症なのか風邪なのか分からない症状の方が多いので、少なからず花粉症対策の薬を陳列しなければいけないなと早めに準備をしています。(Q.これだけ早い花粉の飛来は想像していなかった?)今年は暖冬になりますので少しは予想していたんですけども、年始からこんなに早く来るとは思っていなかったので、今急いで準備している段階になります」

 なぜ1月にも関わらず、花粉の症状を訴える人が増えているのか。その背景について福島気象予報士に聞きました。

福島気象予報士:
「雄花は気温が高ければ高いほど早く成長するんですが、この年末年始は気温が高めの傾向だったので、雄花がもう既に成長しているんですね。寒さが和らいだタイミングで、この後一気に花粉を飛ばし始めることも考えられるかなと思います」

 ウェザーニュースによりますと、東海地方では1月12日までにすでに花粉の飛散を観測していて、早めの花粉症対策が必要になりそうです。

 また、時季が早いことに加えて、花粉の飛散量も増えると予想されています。ウェザーニュースによりますと、愛知で131%、岐阜で145%、三重で138%と、いずれも平年に比べるとかなり量が多くなりそうです。

 花粉シーズンの始まりは、愛知と三重が2月上旬、岐阜が2月中旬で、いずれも1週間から10日ほど早くなりそうとのことです。

 2023年、東海3県は猛暑のため高温で日照時間が長く、花粉が増える条件が整っていたことで、飛散量が増える傾向にあるそうです。