愛知県豊田市に、ログハウスだけのユニークな住宅展示場があります。ライフスタイルも多様な時代、ログハウスでの生活を夢見る様々な人が集まっています。

■ブランコ風ベンチのカスタマイズも…ログハウスだけの住宅展示場が人気

 豊田市の「LOGWAY BESS(ログウェイ・ベス)東愛知」は“ログハウスだけ”の住宅展示場です。

【動画で見る】便利さより豊かさ求める…“ログハウスだけの展示場” 夢の生活に憧れる人々集う「癒しを求めているのかも」

ライフスタイルも多様になり、ログハウスは便利さよりも豊かさを求める選択肢です。

ベースとなるモデルハウスは6種類あります。

薪ストーブや…。

ブランコ風のベンチなど、自由にカスタムできます。

展示場には、ログハウスライフに憧れる人々が次々にやってきます。散歩がてら立ち寄ったという50代の女性2人がいました。

女性:
「日常から離れて、落ち着く感じはあります」

一緒に訪れた女性:
「木が好きなので。こういうところに住めていたら、住んでいるだけで幸せかなと。自然なもの、自分に近いじゃないですか。だからたぶん心地がいいと思うんですよね」

現在は団地暮らしで、ログハウスはこれから叶えたい「夢」です。

一緒に訪れた女性:
「息子は18歳で高校を卒業して、就職して群馬に行っちゃったので、いろんな意味でゆとりはできてきた。でもちょっと将来的に年齢的なことも考えると、なんかこう自分を満たすものが何だろうと考えて、実現したい夢です」

子供が巣立って「自分の時間」が生まれ、木の家に住むという憧れを叶えたいと考えています。

■まもなく子供生まれる夫婦…ログハウスで膨らむ新しい生活

 これから生まれる「新しい家族」との暮らしに夢を膨らませる、若い夫婦もいました。

夫:
「(ベッドが)めちゃくちゃでかいね」

妻:
「3人寝られる?」

夫:
「いいやん、川の字で」

妻:
「このキッチンがすごい好きで。リビングを見渡せるというか、きっと家族、家庭を持つと子供とかがリビングで過ごしていたりするのも、キッチンで全部見られるのが素敵だなと思って」

女性はまもなく出産の予定で、2人でイメージを膨らませていました。

夫:
「こういう雲梯(うんてい)とか、上り棒とか」

妻:
「子供の喜ぶオプションもあるので、そういうの、喜んでのびのび遊んでくれたら」

夫:
「自由に育ってほしいですよね」

この夫婦はこの展示場をとても気に入っています。

妻:
「ワクワクする感じが、他の住宅展示場とは違うかなと思います」

夫:
「(営業マンが)『買って買って』って全然そんなこと言わないので、『全然自由に見ていって』ってそんな感じで気が楽です」

男性が話す通り「一生に一度の買い物」をするという緊張感はなく、とても自由な雰囲気です。

「住む」より「楽しむ」というコンセプトのもと、家を買う予定がない人もやってきます。トランペットを持ってきた女性がいました。

トランペットの女性(37):
「ここの建物はすごい音響、反響が考えられて造られているので、すごく吹いていても演奏していても音の聞こえ具合が違うので、すごくいいです」

ママ友たちと参加する音楽会に向けて、トランペットを練習に来ていました。こちらのモデルハウスは、平日なら最大2時間無料で貸し切りできます。

トランペットの女性:
「暮らしを体感するっていう。それをうまく利用させてもらっている感じです(笑)」

趣味の時間を過ごすのも「暮らし」の一部。一風変わった住宅展示場は、様々な暮らし方の「お試し」スポットでもあるようです。

■リアルな所有者の声が聞ける…ログハウスのユーザーがお客さんにアドバイス



 この住宅展示場では、お客さんと実際にログハウスに住んでいるユーザーの交流が生まれています。

購入を検討中の山田さん:
「エアコンで十分暖まります?」

ログハウスユーザーの楠本さん:
「うちはストーブ1個しか置いていない」

ログハウスユーザーの林さん:
「冬はうちもリビングに1個で上も暖かい。全然、大丈夫」

山田さん:
「参考になるね。やっぱり住んでいる方に聞かないとわかんないです」

まるで「営業マン」のようですが、2人は実際にログハウスに住んでいる「ユーザー」です。経験者の立場から、購入を検討する人にアドバイスをすることも少なくないといいます。

ログハウスユーザーの川口さん:
「うちあれなんですよ」

山田さん:
「すごく素敵だよね。“ザ・ログハウス”って感じで」

川口さん:
「夏は涼しいですよ。ずっとエアコンは入れていないです」

山田さん:
「夏なんて絶対エアコン入れないと居られないよね、家に」

木材は部屋の湿度を調整してくれる“天然のエアコン”。冬もストーブ1つで十分暖かく過ごせるといいます。

■ユンボの運転資格を取得し土地を自分でならした男性も



 ログハウスを建設中の夫婦がいました。引き渡しが近づいていて、ワクワクが止まりません。

妻の松本陽子さん(56):
「たまに(建設現場に)行って、お庭の作業とか片付けとかやらせてもらって、そうするとどんどん建つのが見られて楽しいです」

夫の洋介さん(56):
「やぶだらけの土地で、誰も買ってくれないような土地だったので、だったら自分で整備して」

夫の洋介さんは、建設前の土地を自分でならすため、ユンボの運転資格まで取得しました。なかなかの気合の入りようです。

ログハウスを「今」建てたきっかけは、大きく2つあるといいます。

松本洋介さん:
「定年後に住む家をと考えていたんですけど、きっかけはそれですね。ただ(購入が)早まっちゃったのは、ウッドショックで木材が高騰するような話もあったので、決めようと」

松本陽子さん:
「本体価格もどんどんどんどん値上がりしていくので、『早い方がいいよ、早いほうがいいよ』って言ってくださって」

定年退職後のスローライフを夢見ていたさなか、ウクライナ情勢などもあり資材価格は高騰したため、一念発起して、踏み切ったといいます。

松本洋介さん:
「薪ストーブの生活がしたかったので。やっぱり、火を見ながらお酒を飲みたいなと」

■新しい交流も…夢膨らむログハウスだけの展示場

 展示場で知り合ったのをきっかけに、家族ぐるみの付き合いが始まった人たちもいます。

愛知・豊田市の会社員 (42):
「ここで仲良くなった人とかと、年に何回か『どの家で飲みに行く?』とか『きょう誰の家集まる?』とか、たまり場になったりとか。去年(2022年)とかもそうですけど、ここで知り合った人たち4家族くらいで一緒にキャンプに行ったりとか、本当に友達みたいな感じ」

コロナ禍のテレワークで、家に癒しを求める人もいました。

IT企業勤務の男性(25):
「コロナ禍で就職をして入社したので、ほとんどテレワークなんですよね。より落ち着くような家で、(家の)中にこだわる。新しい技術がどんどん生まれてきて、ビジネスのやり方もどんどん変えていかないといけない。せわしない仕事だし。そこに対しての癒しを求めているのはあるかもしれないです」

ライフスタイルも多様な時代に、ログハウスだけのちょっと変わった「住宅展示場」。

「理想」で終わらせるにはもったいない、夢も膨らむ、新しい暮らしへの思いで溢れていました。

2023年7月6日放送