地下鉄のホームにあった時刻表が今、次々と撤去されています。その理由について取材しました。

 JRなどの鉄道各社は16日、一斉に年に一度のダイヤ改正を迎えます。15日朝、名古屋の名鉄金山駅の時刻表の前には、ダイヤを確認する人の姿もありました。

 改札前の時刻表を確認すると、“15日まで”の時刻表と、“16日から”の時刻表が張り出されていて、すでに準備が進められていました。

20代の名鉄利用客:
「出してくれるだけでもありがたいですね。実際に来て分かりますし。バスも使っているんですけど、かみ合わせが気になります」

70代の名鉄利用客:
「何時ごろの電車があるかなとか、年齢が年齢だから。駅に来れば、時刻表が私どもにとっては大きな手がかりだからね」

 駅に行けばあるはずの時刻表がなくなった所もあります。名古屋市営地下鉄・鶴舞線の伏見駅です。

 2月までは壁紙に張り出されていた時刻表が、なくなっています。

利用客A:
「驚きですね。知らなかったです」

利用客B:
「今聞いて初めて知りました」

利用客C:
「たぶん気付いていない人の方が多いんじゃないかな」

 名古屋市営地下鉄では、今回ダイヤ改正する『鶴舞線』と『上飯田線』の駅のホームにある時刻表を、2月から3月上旬にかけて全て撤去しました。

 理由について名古屋市交通局に聞きました。

名古屋市交通局駅務課の担当者:
「スマートフォンをご利用になる方が多いので」

 時刻表があった場所には今、「QRコード」があり、スマホをかざすと時刻表が出る仕組みです。

名古屋市交通局駅務課の担当者:
「もともと地下鉄につきましては、急行や快速のような列車の種別もございませんし、概ね一定間隔で運行しておりますので、ホームにございます案内表示装置をご覧いただくケースが多いと考えております。時刻表を作成するには、シートの作成や貼り替え作業など一定の費用がかかってまいります」

 今回撤去された鶴舞線と上飯田線のホームの時刻表は計93カ所です。これまではダイヤ改正の度に貼り替えていて、1回あたり数百万円かかる経費を削減する目的もあるといいます。

 今回のダイヤ改正を前に、開業以来あったホームの時刻表がなくなったことについて、利用客は…。

利用客A:
「便利になるからいいと思います」

利用客B:
「経費削減は市民にとってもいいことだと思います」

利用客C:
「たぶんここでQRコードを読み込むよりは、携帯で乗車のアプリとかを使う方が多いんじゃないかな。問題はそんなにないかなと」