中日ドラゴンズに入団した中田翔選手が、名古屋の印象について記者会見で「バスレーンにビックリした」と発言したことが話題になりました。

 中田選手のほかにも、プロ野球選手になって初めて名古屋に来たという選手は、暮らし始めて驚いた「常識」や「ルール」があるといいます。

■“日本初”のバスレーンシステムに中田選手も困惑

 中田翔選手は2023年12月6日、中日ドラゴンズへの入団会見を行いましたが「名古屋の街の印象」という質問に、こう答えました。

中田翔選手:
「バスレーンはちょっとビックリしました」

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本拠地、名古屋市東区のバンテリンドームナゴヤの近くも走る「基幹バス」は、中区から名東区まで約10キロの区間に、道路の中央にバスレーンがあり、それに沿ってバス停も中央にあります。

複雑な車線になり、ドライバーを困惑させることでも知られています。

この「基幹バスレーン」ができたのは今から約40年前の1985年、朝の通勤ラッシュは“大混雑”が当たり前でした。

バスが渋滞に巻き込まれにくくするため、日本で初めて導入されたシステムで、完成したときには栄で式典が行われ、出発式も行われました。

中田選手:
「(Q. バスに乗る機会はありそうですか?)バスに乗る機会はないんですけど、気をつけて運転しようと思いました」

バスが渋滞に巻き込まれないようにする合理的なシステムではありますが、慣れていないドライバーにとっては驚くシステムです。

■「矢印信号多すぎ」に宇佐美選手は「青つければ…」

 中田選手に限らず、名古屋独自のルールや常識に驚くドラゴンズの選手は他にもいました。巨人、日本ハムの後、2023年6月に中日にトレードでやってきた千葉県出身の宇佐見真吾選手も、驚いたことがあったといいます。

宇佐見真吾選手:
「みんなあんまり電車に乗らないのかなっていう。僕、結構電車乗るんですよ」

都心ではほとんどが電車移動で、名古屋でも同じように利用していたそうですが、車移動をする人が多くて驚いたといいます。そして時々車に乗るとさらに驚いたことがありました。

宇佐見選手:
「車、めっちゃ多いっすよね。東京も多いなって思ったんですけど、それよりもごちゃごちゃしている。信号も、青つければいいんですけど、矢印3つみたいな。これ大変だなって思った」

確かに、名古屋には右折だけでなく2方向、3方向と矢印式の信号が目立ちます。

中村区の笹島の交差点では、十字路にも関わらず3方向同時に矢印がつきます。

確かに、もう青でいいのではないかと思いますが、きちんと目的がありました。

愛知県警に聞いてみたところ青信号にすると、対向車線も青だろうから交差点の中で右折待ちが必要と考え、止まる車が出てしまうため、あえて全方向の矢印信号を出して、躊躇なく交差点を通ってもらうという目的だということです。

■柳投手が名古屋に来て『何?』と思ったこと

 そして2023年のシーズンを防御率2.44と活躍した柳裕也投手も、名古屋に来て驚いたことがあるといいます。

柳投手は宮崎県出身で、東京の明治大学を経て2016年、ドラゴンズに入団しました。

柳投手:
「最初にまず『何?』って思ったのが、タクシーの運転手さんに『すみません、名古屋駅までお願いします』って言った時に『めいえきですね』って言われて、『めいえきって何』って思いましたね」

そして明治大学出身の柳投手は、「めいだい」が気になったといいます。

柳投手:
「松田っていう選手が入ってきて『めいだい』、名古屋大学なんですけど『めいだいといえば名古屋大学だ』みたいな。『いや違うし、明治大学だし』みたいなっていうのを、ずっと思っています」

マイナビのアンケートによりますと、東海地方の学生に「めいだい」といえばと聞くと、約7割が名古屋大学と回答しましたが、関東地方の学生に聞くと8割以上が柳選手出身の明治大学と回答しています。

柳投手にとっては、母校の大学の略称を言うと違う大学になってしまうことに、違和感がぬぐえないといいます。

2023年12月15日放送