ハラスメント行為が認定された町長が辞職した岐阜県岐南町の町長選に、前町議の後藤友紀さんが初当選し15日、初登庁しました。

 14日午後10時半ごろ、支援者に囲まれるのは、岐南町長に初当選した前町議の後藤友紀さん(47)。前町長のセクハラ問題で揺れた町政に一区切りがつきました。

 岐南町を巡っては、小島英雄前町長が在職中、多数の女性職員に対して「お尻を触る」「抱きつく」「手を握る」など、少なくとも99のセクハラ行為などがあったと町の第三者委員会が認定しました。

 そして会見があった日の夜、「辞める。色んな人から電話もらって心が折れた」と小島前町長は、辞職を表明していました。

後藤友紀さん:
「新しい社会へ変えていきたいと思っています」

朝倉修一さん:
「44年間の経験が私にはあります」

【動画で見る】セクハラ問題で揺れた岐南町…女性新町長が目指す“家庭と仕事の両立できる街作り” 前町長「期待できない」

 辞職に伴う町長選挙は、前町議の後藤友紀さんと、元町総務部長の朝倉修一さん(62)の一騎打ちに。後藤さんが599票差で初当選を果たしました。

後藤友紀新町長:
「やっぱり岐南町は変わることを選んだと。これからのまちづくりを一生懸命尽くしていきたい」

 後藤さんが当選したことについて、町民は…。

岐南町民:
「1回変えたかったです。男性・女性を変えたかった。岐南町をよくしてほしいということやね」

別の岐南町民:
「あれだけ色々なことがありまして、岐南町も有名になっちゃったなと思って、いろいろ町のためにやっていただきたいなと思います」

 後藤新町長は15日、岐南町役場に初登庁しました。

後藤新町長:
「町民の方に信頼される町長になりたいと思います。(Q.昨日は寝られましたか?)寝てないことはないです。朝から家事とか子供の用意とか、それは町長になっても変わらないので」

 後藤新町長が目指すのは、「家庭と仕事の両立できるまちづくり」です。

 後藤新町長の当選に、小島前町長にも話を聞きました。

小島英雄前町長:
「パフォーマンスをなくして、本当に真摯に子供の意見を聞いたり、親の意見を聞いたり、自分の意見を聞いたり、そして職員の意見を聞きながらやっていけばうまくいくと思います。自分1人で何でも決めてまったらあかんで。今までの付き合いでは、自分が言い出したら聞かない子やもんで。今の町長では期待ができんということで」