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3回目

氷河期到来は現実化する可能性が高いシナリオとして認知されつつある。それは前回までで記したとおりだ。一部の仮説が正しいなら、そのさきがけは2030年に訪れる。もう10年を切っているのだ。
氷河期が訪れれば、地球レベルで動物相・植物相が激変することは言うまでもない。ならば、人間としては生存できる状況を確保し、可能な限り維持していく体制を一刻も早く確立しなければならない。
具体的には何をしたらよいのか。
ごく当たり前だが、最初に挙げられるべき要素は住環境の確保だろう。ごくわずかに残る温暖な気候の地域に住めるのは、地球総人口の数パーセントの人々でしかないはずだ。大多数は今いる場所で、極寒の気候にさらされながら生き抜いていかなければならない。海岸部の気候なら耐えられる可能性も高くなるだろうが、大多数は雪や氷に覆われていない場所を探しながら移動を続けるライフスタイルを強いられることになるだろう。
自ら食料を確保する方法も考えておかなければならない。植物が育つ季節や場所はきわめて限られる。家畜を飼育するための施設も今のままというわけにはいかないだろう。“ミニ”と言っても数百年続く可能性がある氷河期においては、地下都市構造など国家レベルでのインフラが確立されるまでは、何とかして自分の手で住環境を整え、次世代に引き継いでいくしかない。
ただし幸いにして、氷河期到来による寒冷化は一気に進むわけではない。昨日まで温暖だった地帯が今日になって突然雪と氷に閉ざされるという状況は考えにくい。氷河期の本格的な到来を前に、さまざまなシナリオを想定しながら準備を進めておけば状況はかなり変わるはずだ。例えば、核シェルターなどを利用すれば、長く続くサバイバル生活の最初の部分での時間稼ぎに役立つだろう。食料を備蓄しておくためのスペースも確保できる。
しかし、さまざまな種類の資源を輸入に頼り、食料自給率がきわめて低い日本がかなり厳しい立場に置かれることはまちがいない。民族としての生き残りを最優先するなら、何らかの方法で一定人数を選出して少しでも状況のよい地域に移民するか、あるいは先に触れた地下都市的なものを建設し、そこで生き抜いていくということになるだろう。ただ、いずれの方法であっても、生き残る可能性がある人間の数はかなり絞られることは覚悟しておかなければならない。
陰謀論で語られる社会の上位層、真の支配者たちに「選ばれる」予定がないなら、まずは氷河期の到来を現実として受け止める姿勢を固め、自ら住環境の整備や食料の備蓄を始めておくことが大切だろう。
文=宇佐和通 / 協力=ムー編集部