東京発着の「GoToトラベル」について、65歳以上の高齢者などの利用自粛を求めることになりました。対象を限定したことの是非について、また客足が戻りつつあった東海地方の観光地の受け止めを取材しました。

 2日の名古屋駅。GoToトラベルを活用した北陸へのバスツアーの参加者に、東京の対応についてたずねると…。

74歳の女性:
「もしも私だったら行きません」

75歳の女性:
「動けるうちはね、68歳だろうが90歳だろうが行けばいい」

小池東京都知事:
「65歳以上の方、基礎疾患をお持ちの方に対しまして、利用の自粛の呼びかけを行っていただくように要請を致しました」

 小池都知事は菅首相と会談後、東京発着のGoToトラベルについて65歳以上の高齢者と基礎疾患のある人に利用の自粛を呼びかけることを明らかにしました。

 経済への影響に配慮して対象を絞った自粛要請になりましたが…。

66歳の女性:
「高齢者の方は、重症化リスクが高いって聞くものですから、同じ高齢者としてやっていただいた方がいいかなと思います」

70代の女性:
「行かない人は行かない。行く人は行く。それは仕方がないんじゃない?」

62歳の男性:
「東京を制限しないと、これ以上どんどん広がっちゃうと思うんですよね。私は全年齢対応した方がいいかと思います」

土産物店の男性:
「三連休明けから感染者が増えてきている影響なのか、人通りもちょっと少なくなってきているなという印象を受けます。年齢を65歳と区切ったことによって、その事を聞いた年齢を問わず行動を自粛してしまう方が増えてくるのではないかと」

 秋の行楽シーズン、例年と変わらない賑わいを見せた東海地方の観光地。

 三重県鳥羽市にある創業190年の老舗旅館・戸田家。東京がGoToトラベルの対象になった10月以降、客足も回復し、ようやく前年並みになってきたといいます。

戸田家の寺田社長:
「約25%ぐらいは関東の方からお越しいただいてます」

 また年配の宿泊客が多く、昔ここで結婚式を挙げた夫婦が定年後に再び宿泊するケースなどがあるということです。

 年末年始は伊勢神宮への参拝客を中心に例年の9割ほどの予約が入っていますが、東京の「GoTo自粛」に気をもんでいます。

寺田社長:
「やはり60歳を超えた方々のご夫婦とか、2世代の家族旅行とかいった方々が多くお越しいただいてます。同時にそういった自粛ムードが蔓延して広がっていくと、やはり旅行には多少の影響は出てくるんだろうなと思っております」