外野手として登録されている中日ドラゴンズの根尾昂選手が、ピッチャーとしての登録に変更されることがわかりました。起用を巡ってはファンの間でも議論になっていますが、球団OBのレジェンド、山本昌さんに今回の変更について話を聞きました。

 14日朝、飛び込んできた、ドラゴンズ・根尾昂選手(22)が野手から投手に登録変更するというニュース。ツイッターでも一時、根尾選手の話題がトレンド入りしました。

<ファンのツイート>
「根尾くんかわいそうだな、ショートで見たかった」

「野手で頑張ってきたのに、ダメなら投手でとか、プロの世界はそんなに甘くないと思います」

「新たな挑戦、後押ししたい!」

 SNS上では賛否が分かれていますが、名古屋の街のファンは…。

女性ファン:
「びっくりはしました。けれど根尾さんがやりたいのであれば、全然やってもらっていいと思います」

男性ファン:
「彼がどこかで試合に出てもらうことっていうのはファンとしては嬉しいので、ピッチャーでも外野手でもショートでも」

 名古屋のファンからは、背中を押す声が多く聞かれました。

 根尾選手の投手転向について、歴代最長の現役生活32年、50歳まで投げ続けたレジェンド・山本昌さん(56)に話を聞きました。

山本昌さん:
「野手としてもだいぶ成長が見られる中で、そこでの投手登録は少しびっくりしました」

 2022年、外野手として4年目のシーズンを迎えた根尾選手。しかし、若手の岡林選手のブレイクやルーキー・鵜飼選手の加入など同世代の外野手の活躍もあり、レギュラー獲得には至りませんでした。

 出場機会を勝ち取れない中、5月21日のカープ戦、1対10と大きくリードされた8回に、野手登録の根尾選手が初めて1軍のマウンドに。「二刀流」としてプレーする姿に注目も集まりました。

 ファンも驚くシーズン途中の「野手から投手」への異例の登録変更。レジェンド・山本昌さんは、現在の「投手・根尾」の能力を厳しい目で評価します。

山本昌さん:
「(2軍戦含め)3試合見た中では、僕は一貫して、今はピッチャーのボールじゃないという話はしてきました。今すぐ投手として戦力として数えるのはちょっと難しい」

 昌さんはまだ投手としての練習が不足していて、プロで活躍するには課題は山積みだといいます。

山本昌さん:
「課題があるとすれば、ピッチャーのボールになる。例えば真っすぐで空振りが取れる、空振りを取れる変化球もないんですよね。僕はもちろん楽しみではあると思います。ただ一皮も二皮もむけないと、先発で勝てるピッチャーになるにはね。ただ良いものを持っているのは間違いない。ピッチャーとして150キロ投げられるというのは、それだけで十二分の素質だと思いますので」

 ドラゴンズの将来を託されたスター選手。ファンは根尾選手がグラウンドで躍動する日を心待ちにしています。