新型コロナにより打撃を受けた観光業界を支援するための「県民割」について、岸田総理は15日、7月前半から対象を全国に拡大すると表明しました。

 夏休みを前に、観光地や街の人たちから期待が寄せられています。

岸田首相:
「感染状況の改善が確認できれば、7月前半より地域観光事業支援について、全国を対象とした観光需要喚起策を実施いたします」

 15日の記者会見でこう話した岸田総理。観光業界を支援する「県民割」について、新型コロナの感染状況が「改善されれば」とした上で、期限を延長し対象先も全国に拡大することを表明しました。

 東海3県の場合、「県民割」は中部ブロックを中心とした地域に限定されていましたが、早ければ7月前半からは、全国どこに行っても県民割を利用できることになります。

男性:
「コロナが落ち着いてきたから良いんじゃないですか。北海道とか行きたいなと思うね」

女性:
「めっちゃ行きたいです。それ絶対使いたいです。沖縄か北海道」

別の女性:
「旅行に行かれるならとにかく気を付けて、徐々に様子を見ながらでいいんじゃないですかね」

 街で声を聞くと、県民割の対象拡大には概ね好意的でした。

 岐阜県を代表する観光地・白川郷では、インバウンド再開や県民割の拡大を前に「誘客キャンペーン」を16日からスタート。

 観光客がQR決済を利用して買い物や食事をすると、その場で2割引になります。Paypayなど定番のQR決済はもちろん、外国人旅行者が利用するアリペイなども対象です。

「飛騨牛のほうば味噌焼き定食」は2200円のところ1760円に。20%割引で440円安くなりました。

 白川村の6割の店で、8月末まで行われるこのキャンペーンには観光客も…。

大阪から来た女性:
「食べ歩きめっちゃしてます。お寿司も食べたし、お肉も食べたし、コロッケも食べた。20%オフになるっていってたから、全然違います」

札幌から来た女性:
「日本酒を土産に買いました。安くなってびっくりしました」

 村独自のキャンペーンに県民割の拡大…。夏休みを前に様々な誘客策が始まり、関係者も期待を寄せています。

土産店店員:
「7月に入っちゃえば、夏休み中とかお客さんが来てくれると思うので。(県民割の拡大で)他の県の方が動いてもらえればありがたいです」

白川村の担当者:
「たくさんの外国人の方にも来ていただきたいと思いますし、日本国内のたくさんの観光客の方にも白川村に来ていただいて、白川村の魅力を感じて帰っていただいて、さらにそれを皆さんに伝えてもらえると嬉しいなと思っています」