2018年、愛知県豊川市の住宅で母親を殺害した罪などに問われていた男に、懲役6年の判決が言い渡されました。男は精神障害の母親を介助する、いわゆるヤングケアラーでした。

 豊川市の無職・青谷良樹被告(29)は、2018年、自宅で母親の優子さん(当時55)の首を両手で絞めて殺害し、2021年10月までのおよそ3年間、遺体を衣装ケースに入れ押し入れの中に放置した罪に問われていました。

 青谷被告は、精神障害のある優子さんを10代の頃から介助するヤングケアラーで、これまでの裁判で検察側は「強固な殺意に基づく危険な犯行」と指摘し、懲役8年を求刑し、一方の弁護側は執行猶予付きの判決を求めていました。

 17日の判決で、名古屋地裁岡崎支部は「高校生の頃から母親の対応を強いられ、我慢が限界に達したというのは理解できる」としながらも、「意思決定は短絡的で強固な殺意があった」などとして、懲役6年を言い渡しました。