岐阜県の「山県バスターミナル」内に2021年7月、地元の魅力が詰まった新たな施設がオープンしました。採れたての新鮮野菜に、地元食材を使ったこだわりの料理が揃い、施設はオープン初日からたくさんの人で賑わいました。

■新鮮野菜からSNS映えする料理まで…バスターミナルに開店「山県ばすけっと」

 東海環状自動車道「山県インターチェンジ」から5分の所にある「山県バスターミナル」に2021年7月、地元の特産品などを販売する施設「山県ばすけっと」がオープンしました。

【画像20枚で見る】朝採れの新鮮野菜からSNS映えする地元自慢の料理まで バスターミナルから地域の魅力を発信

 採れたての新鮮野菜が50種類以上、地元の卵を使ったプリンや特産の栗のスイーツなどが並びます。併設された食堂では味はもちろん、SNS映えする盛り付けが自慢のメニューもあります。

女性客:
「野菜ももちろんですけど、すごく気になっていたのでいろいろ見ました」

別の女性客:
「新鮮でおいしそうだったから…」

「山県ばすけっと」には、地元の魅力が詰まっています。

■「賑わいはやっぱりいいじゃないですか」…オープン前から行列

 オープン当日の開店前の午前7時半。地元の契約農家さんが採れたて野菜を持ち寄って並べていました。

契約農家の女性:
「すごくうれしいです、たくさんの方に食べてもらいたい」

 山県市の生産者がオープンに合わせて用意したのが、今が旬の朝採れのトウモロコシです。栽培が難しく、地元でもなかなか手に入らないトウモロコシで、そのまま食べても甘くておいしい直売所ならではの商品です。

 オープン30分前の午前8時半。すでにたくさんの人が並んでいました。先頭に並ぶ女性は開店の1時間前の午前8時に訪れたといいます。

女性客:
「新鮮なものね…野菜がいっぱいあるから」

男性客:
「賑わいをみせるということは、やっぱりいいじゃないですか」

■開店から1時間半で用意した170本が完売…オープンの目玉の朝採れトウモロコシ

 待ちに待ったオープンです。店に入ってすぐの野菜コーナーには岐阜の名産、枝付きの「枝豆」(200円)や…。

「アスパラガス」(4本180円)に「ナス」(4本150円)など、新鮮な野菜がお値打ちに並びます。

 オープンの目玉として用意された「トウモロコシ(おおもの)」(3本500円)。この辺りは昼夜の寒暖差が大きいため、トウモロコシは大粒で甘く育つといいます。早朝4時頃から収穫を始め、そのまま店頭に並びます。

 トウモロコシの周りにあっという間に人だかりができ、次々と売れていきます。

女性客:
「甘そうで、柔らかそうで大きくて。孫に皮をむいて食べさせたいの」

 開店から1時間半で、用意した170本が完売しました。

山県ばすけっとの店長:
「思ったより早く完売しました。本当にうれしいです、この甘さ皆さんに必ず伝わると思いますし、ファンになっていただければと思います」

 加工品も人気です。店長のおすすめが、特産のシイタケを使った「しいたけだし」(1本1265円)。

 出し巻き卵やチャーハンなど少し加えるだけで、しいたけの香りとコクが手軽に楽しめます。

 特産の栗の「和栗フィナンシェ」(4個入918円)や、地元の養鶏農家の新鮮卵を使った「清流長良川プリン」(1個400円)など、地域の魅力が詰まった商品が1500点以上揃います。

■盛り付けにもこだわり…SNS映え意識した地元食材を使った自慢の料理

 構想からおよそ2年、試行錯誤を重ねてオープンした「山県ばすけっと」。

 食堂の「山県ごはん」では、地元の食材を使った自慢の料理がいただけます。その盛り付けにもこだわりが…。

 キハダマグロやネギトロ、イクラを使った「海鮮金華山」(1780円)は、岐阜城で有名な金華山に見立てて盛り付けました。美濃のブランド豚“ヘルシーポーク”を使った「ソースかつ丼定食」(1780円)は、天下分け目の「軍配」をイメージし、そそり立つように盛り付けました。

 “映える”のはもちろん、地元食材を使用した味も間違いなしのメニューばかりです。

■人と人を「食」でつなぐ…地域の玄関口のバスターミナルから地元の魅力を発信

「山県ばすけっと」は、6月に地域の玄関口として整備されたバスターミナル内に作られました。そもそも山県市には鉄道駅がなく、バスが重要な公共交通機関のためです。

 地元の特産品を扱う新たな施設で人と人を「食」でつなぎ、活気を生み出す狙いがありました。

女性客:
「いっぱい人が集まるので楽しみにしています」

別の女性客:
「バスもしょっちゅう利用しています。このターミナルで乗り換えていけるのでありがたいです」

 利便性も抜群。地元の人たちは、オープンを待ち望んでいました。

「山県ばすけっと」の店長:
「地元の方にぜひ使っていただきたい。地元の人が勧めるから遠くの方も来ていただける、そういった施設になっていきたい」

 オープン初日は1300人以上の人が来店。用意した商品も次々と完売し、上々のオープンに。

 地域の玄関口のバスターミナルで地域の活性化…。「山県ばすけっと」は地元の魅力を発信していきます。