2020年度、日本では7万匹の犬や猫が保護され、そのうち2万4000匹が殺処分されました。殺処分の数は年々減少していて、名古屋市では譲渡先を探してこの5年間、犬の殺処分ゼロを守っていますが、コロナの影響で譲渡会が減るなどして苦難の運営が続いています。

 保護される動物の実態について、千種区にある名古屋市動物愛護センターに伺いました。このセンターでは現在、15匹の犬と31匹の猫を保護しています。

名古屋市動物愛護センターの担当者:
「ここにいる子たちは里親募集をしようと決めている子たち。譲渡動物として不適だということであれば殺処分」

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 一般的に犬や猫たちは保護された後、1週間飼い主が現れなかった場合は譲渡先を探しますが、重い病気や攻撃性など飼育が難しい場合や、里親が見つからなかった場合は殺処分されます。

 2020年度、日本では7万匹の犬や猫が保護され、そのうち2万4000匹が殺処分されています。

 全国的に減らす努力はしていますが、特に名古屋市はこの5年間、犬の殺処分ゼロを守っています。

名古屋市動物愛護センターの担当者:
「長期間、犬を(センターで)飼うようにしたり、長期飼育中にもなるべくストレスがかからないように、もらい手が付きやすい犬になるように心掛けています。長い子は(センターに)5年とかいます」

 1週間たっても殺処分せず、飼い主が見つかるまでセンターで保護を続けています。しかも費用は税金ではなく全額寄付で賄っています。

 また、最近はコロナの影響もあるようです。

名古屋市動物愛護センターの担当者:
「(センターを一時)閉館しなきゃいけない状況もあります。ボランティアさんが独自で一生懸命やっていらっしゃる譲渡会も、影響を受けていると考えられます。猫や犬を見ていただく機会が減ってはいますので、(譲渡の)機会が失われていることはあるかなと。限られたスペースですので、長期間飼う犬が沢山になってしまいますと、この現状が維持できるか…」