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#2

隕石落下 ー後編ー

※画像は「ムー公認 毎日滅亡カレンダー」より

地球は常に小惑星の衝突可能性に脅かされている--。
その確率が天文学的な低さとはいえ、知ってしまったからには無視しないのが人類だ。 先述のとおり核爆弾による小惑星の爆破粉砕は現実的ではない。

では、どうするか?

現在の人類文明で可能な方法のひとつは、小惑星の軌道の修正だ。地球の引力圏に入らないように動かすことができれば、脅威ではなくなる。
2014年に打ち上げられ、2019年に小惑星リュウグウに設置した探査機はやぶさ2は、衝突装置を射出し、リュウグウ表面を破壊してサンプルを持ち帰るミッションを遂行中(地球への帰還は2020年末予定)だが、これは同時に「小惑星に装置をぶつける」実験も兼ねている。このデータは今後、人為的な小惑星の軌道修正に応用されていくだろう。それも、発見から間に合えば、の話ではあるが。

「はやぶさ」シリーズと同様の小惑星探査ミッションはNASAのゴダード宇宙飛行センターも行っている。2016年に打ち上げられた宇宙探査機オシリス(オサイレス)・レックスが、地球近傍天体の小惑星ベンヌに到着している。2020年中にロボットアームやタッチアンドゴーでのサンプル採取を行う予定だ。
余談だが、ベンヌとは、古代エジプト神話で誕生と死を繰り返す霊鳥(不死鳥)の名前から付けられている。その身をバラバラにされても復活し冥界の王なったオシリスとの関連も深く、探査機のネーミングもベンヌにちなんだものだろう(発音としてはオサイレス・レックスが近い)。
ベンヌは小惑星の中でも地球への衝突可能性の高いことが指摘されている。2169年から2199年までに8回地球に接近し、いずれかで衝突する可能性が0.07%あるというのだ。この計算ですら予測にすぎないが、現時点でいえるのはわかっている範囲の天体の脅威としては最大のリスクである、ということだ。

ちなみに--。
ベンヌが発見されたのは、1999年。このときに宇宙規模での地球最大のリスクが確認されたことから、かの大予言者ノストラダムスが予言詩で示した「1999年7の月」の「恐怖の大王」がベンヌを意味している……という解釈も、一部では囁かれている。
いずれにしても、近いうちに、地球に向かう“不死鳥(ベンヌ)”の潜在的なリスクが“冥界の王”(オシリス)によって、シビアに提示されるだろう。はたしてそのとき人類が講じられる手立ては?
そして、突き付けられた事態に間に合うものなのだろうか?

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