毎週 土曜日 よる11時40分〜

SPECIALスペシャル

TOPICSオトナの土ドラ『家族の旅路』クランクインリポート

 本作の撮影が始まったのは、1月に入ってすぐのこと。冬晴れの中、都内スタジオで、滝沢秀明さん演じる主人公・浅利祐介が働く澤田法律事務所に、谷村美月さん演じる河村礼菜が祐介を訪ねてくるシーンから撮影が始まりました。「よろしくお願いいたします」と、暖かそうな黄色のマフラーを巻いて現れた谷村さん。礼菜は、法律事務所の玄関外で意を決したように佇む…。祐介と礼菜の運命の出会いは、その後の二人に様々な思いを巡らせていきます。

 その間、セットの横でスタンバイをしていた滝沢さん。礼菜のシーンの後は、祐介が事務所の掃除をしている等、祐介の日常が描かれます。「浅利祐介役、滝沢秀明さんです」と、スタッフの紹介に、「よろしくお願いいたします」と、深々と頭を下げた滝沢さん。電話の応対をしたり、書類がある戸棚にはたきをパタパタとかけてみたり。自然でスムーズな滝沢さんの芝居に、監督も一発OKです。

 祐介のこれからを意味するこの重要なシーンは、何度も何度もテストを重ねていき、お昼前に始まった祐介と礼菜のシーンは、すでに夕方近く。緊張のあるシーンのなかでも、「初共演です」と話していた二人は、滝沢さんがリードする形で、お互いにコミュニケーションを取っていました。

 そんな中、控え室に片岡鶴太郎さんが現れました。普段はとてもスタイリッシュな私服の片岡さんですが、スーツに着替え、弁護士バッジを付けると、すぐに弁護士の雰囲気に。すっかり祐介の上司・澤田陽一郎になって登場され、PR用の写真撮影に対応されていました。その澤田弁護士も事務所で飼っている金魚にエサをあげるところから撮影スタートです。テストでは、「よーし、いい子だ。お父さんがいなくて寂しかったろう?」と、赤ちゃん言葉でエサをあげる片岡さん。「このシーンだけ浮きそうだよね」と周囲を笑わせ、先ほどまで、張り詰めた空気の中撮影されていたスタジオが一気に和みます。祐介が持ってきたお茶に対しても、「アチチ」と大きなリアクションで祐介をクスっと笑わせ、「祐介と澤田のシーンだけは、(視聴者の方に)、ちょっとホッとできる場にできたらと思います」と、片岡さんが意気込みを話されていたのを思い出しました。澤田法律事務所でのシーンは夕食を挟み、夜遅くまで撮影は続いていました。

 その翌日は、朝から拘置所・面会室でのシーンから撮影でした。「柳瀬光三役、遠藤憲一さんです」とスタッフに拍手で迎えられ、黒いロングのダウンジャケットを着た遠藤さんがペコリとおじぎをされて登場です。その遠藤さん、ダウンを脱ぐと、着古したようなグレーの上下ジャージ姿!! 背の高い遠藤さんが少し猫背気味に拘置所のセットの中に入っていきます。そして丸椅子に座り、うつむいたその姿は、もはや、死刑囚・柳瀬光三。スモークが炊かれた拘置所はモヤがかかり、自然と緊張感が高まる雰囲気をかもし出しています。さらにスーツ姿の滝沢さんも現れ、祐介が柳瀬に初めて面会に来るシーンが撮影されました。朝の8時台から延々と祐介の長セリフのテストが始まります。緊迫した二人のシーンをより高めるために、その都度、照明さんやカメラさん、記録さん、監督も含めた打ち合わせも入る綿密さ。その間、スーツ姿の滝沢さんにはカイロが配られ、うつむいていた遠藤さんが窓越しに「大丈夫?」と滝沢さんに声をかけていました。柳瀬に祐介が感情を露わにするシーンでは、カメラの角度を変え、何度も何度も撮影が繰り返され、その後、拘置所のシーンは夜まで続いたのでした……。

土曜の夜、すべての人々に問いかける、骨太ドラマの泣けるサスペンスをお届けします。オトナの土ドラ『家族の旅路 家族を殺された男と殺した男』ぜひ、ご期待ください!!