08 中村久美さん(林田江利子役) 12月14日(月)更新

事故後、突然変わってしまった息子に違和感を抱きながらも、懸命に守ろうとする母・江利子を演じる中村久美さんにお話をうかがいました。

●ストーリーの印象はいかがでしたか?
「戸惑いますよね~(笑)。母子家庭だけど、とても明るい家だったはずなのに、突然影がさしてしまって。残念なことに、息子が本当に息子だったころのシーンがまだ1度もないので、仁美ちゃんの話から、昔の健ちゃんとのギャップを想像するしかなくて。私が思うに、健ちゃんは母性本能をくすぐるような、素直でかわいいいい子だったと思うんですけど、その実感がなかなか持てないのは大変ですね。唯一、部屋に飾ってある入学式のときの写真が、素直に普通の少年として笑ってるんです。あのイメージを思い浮かべながらギャップを感じようとしています」
●江利子を演じる上で難しい点はありますか?
「そのギャップを感じながらも、事故から奇跡的に生き返ってくれた息子をいままでどおり愛そう愛そうと努力している部分と、あとは、直さんとの関係ですね。直さんに対する感情が難しい。女同士の敵対心ではなくて、あくまでも母親として、息子の将来を思って反対しているんですね。健ちゃんや、視聴者の方に嫌われるようなお母さんにならないように、気を遣っています。そうしないと、健ちゃんの中の浩志さんの苦悩もうまく伝わらなくなっちゃいますから」
●撮影中の印象的なエピソードを教えてください。
「撮影は健ちゃんを演じる窪田くんをはじめ、仁美ちゃんや光くんっていう二十歳くらいの、若い子とのシーンが多いんです。その中で、江利子として暗い顔をしていると、私ってこんなに老けてたんだって、発見して。大人同士でやってるとそんなに差はないじゃないですか? 今回はみんな若いので、長時間スタジオにいて、遅くなってくると、さらにその差が歴然と…。気付いていなかったことが奇蹟かもしれないですね(笑)」
●視聴者の方にメッセージをお願いします。
「江利子は格闘しながらも、今の健ちゃんを受け入れようと努力していこうとしているので、自分の息子のありのままをしっかりと受け止めるその過程に共感していただけたらって思います」