2020年10月17日スタート、毎週土曜よる11時40分

スペシャル

Interview

真矢ミキ 新川優愛 山崎静代 名取裕子 笑顔と涙のクランクアップ

真矢ミキ主演・オトナの土ドラ「さくらの親子丼」も残すところあと2回。真矢演じる民間子どもシェルター「ハチドリの家」で働くスタッフの九十九さくらの奮闘ぶりと、回を重ねるごとにさくらたちに見守られながら一致団結して強く生きようとする子どもたちの成長に、SNSでは感動と数多くのエールが送られている。

本作のクランクアップは11月下旬。真矢のラストシーンには、別日にすでに撮影を終えていた子どもたちが駆けつけるなど、ドラマ同様キャストたちの絆も深まっている様子だった。主演の真矢をはじめ、新米弁護士の宮部雪乃役・新川優愛、ホーム長の高瀬川多喜役・山崎静代、弁護士でシェルターを主宰する三谷桃子役・名取裕子に、本作の撮影を振り返っての感想を聞いた。

真矢ミキ「とても去りがたいゴール際という感じ」

クランクアップを迎えてのご感想をお願いします。
とても去りがたいゴール際という感じがあります。シーズン3作目になるのですが今回はさくらの出番が非常に多く、この期間は「自分」でいるよりもさくらを演じている時間の方が長かったので、明日から廃人になっていたらどうしようかと(笑)。それぐらい、さくらにぴったりきていました。
でも一番は、子どもたちが本当にかわいいので、あの子のたちの顔が見られなくなるのが寂しいですね。よりいいシーンにするために子どもたちも悩みながら演じていて、みんなでコツコツ毎日楽しく、役にまい進した濃厚な3ヶ月でした。
ハチドリスタッフの大人たちも、課題や悩み、ドラマのテーマに対して一致団結していたという実感があり、本当に絆が深く、太くなっていきました。こんな気持ちの終わり方をしたのは初めてです。
思い出深いシーンを教えていただけますか?
やはり、ひとりひとりと向き合った親子丼の食卓です。食べている子たちにセリフはありませんが、あのシーンはいろいろな思いが聞こえた気がしました。
撮影場所は自然に溢れていて気持ち良かったです。夏の青々とした木々の感じから、紅葉と、どんぐりと栗を踏まないように歩きながら…。四季を感じながら自然の中で撮らせていただいたのはとてもリフレッシュでき、元気をいただけました。
今回は、さくらさんの恋というのも描かれました。
今までが子どもたちのことしか頭になかったさくらでしたので、戸惑いながらも楽しく演じました。真由子(井本彩花)が失恋しそうになって、自分から思いを断ち切ろうとしている最中に、自分はハチドリの庭で仲良く岡林さん(鶴見辰吾)と卵焼きを食べていて(苦笑)、真剣さや失望の横に滑稽さ、喜劇があって、日常のリアルという感じがしました。
岡林さんとして自然体で存在していらした鶴見さんにも感謝です。同世代ですし、しっかりと芝居をさせていただけたのは本当に楽しかったです。ハチドリの家とはまた違った特別な空間と時間がありました

新川優愛「雪乃の真っすぐさを描いてくれた」

クランクアップを迎えてのご感想をお願いします。
どの作品もですが、やっぱり終わる時は寂しいですね。クランクインしたのが暑い季節で、その時期に「どれだけ走るんだ」と思いながら走ったシーンが思い出されます(笑)。後半になればなるほど、先輩方や子どもたちとグッと距離が縮まって仲良くなっていき、最後の2週間ぐらいは特に寂しさが募りました。
印象に残ったシーンはありますか?
深く関わった梨花(永瀬莉子)と朝子(倉島颯良)とのシーンです。どちらの家にも雪乃は乗り込んでしまい、弁護士としてのルールを破ってしまったかもしれませんが、雪乃の真っすぐさを描いたシーンでしたので、印象に残っています。
もし、パート4があるとしたらどのような雪乃さんでいたいと思いますか?
日が経って大人になった部分もあるとは思いますが、私は雪乃の真っすぐさがとても好きなので、怒られながらも変わらない部分も持っていて欲しいなと思います。

山崎静代「人に何かを教えるような役は初めてでした」

クランクアップを迎えてのご感想をお願いします。
あっという間に終わってしまったという感じで寂しいです。シリアスな内容が多かったですが、現場はとても楽しくて、真剣に子どもたちと向き合ってこちらも学ばせてもらいました。
山崎さんにとってどんなドラマでしたか?
私の役がシェルターのホーム長で、子どもたちを指導する立場でした。人に何かを教えるような役は初めてで、役としても、現場の先輩の山崎静代としても、何か聞かれたら少しでもアドバイスができるような立場でいたいと思っていました。ですが、ハチドリの家の子たちはみんな若いのに本当にしっかりしていて、演技もできる子ばかりで凄かったんです。精神年齢は私よりあの子たちのほうが上なんじゃないかな(笑)。私ももっと頑張らなくては、と思いましたね。
もし、パート4があれば、やってみたい展開などありますか?
ハチドリの家に残っている子たちの続きを見届けたいです。あとなぜかこのドラマは、アクションやケンカに力を入れていたようで(笑)。アクションシーンは決して得意ではないですが、ボクシングの動きで悪い人たちを懲らしめるとか、多喜の強さを証明できるようなシーンがあったら面白いなと思います。

名取裕子「縁の下の力持ち的な感じだったかな」

クランクアップを終えてのご感想をお願いします。
あっという間でした。コロナ禍でよくできたなと思っています。子どもたちの成長を現場でもドラマの中でも見ることができたので、それが楽しみでもありました。
名取さんにとってどんなドラマでしたか?
私の役としての出番はあまり多くなかったですが、縁の下の力持ち的な感じだったかなと(笑)。桃子先生は感情に流されずに冷静に子どもたちを守り、私利私欲もなく私財を「ハチドリの家」につぎ込むような人。でも今回はお見合い倶楽部に入会して、モテなくて泣いたりと、人間味の部分も楽しませていただきました。さくらさんの恋にヤキモチを焼く女友だちみたいなシーンもあり、真矢さんともお話ができて楽しかったです。
もし、パート4があったらやってみたい展開などありますか?
「ハチドリの家」のために投資や私財をつぎ込むより、クラウドファンディングで資金集めをするほうが今どきかも知れないですね(笑)。桃子先生にはいい恋愛をして欲しいけど、本当に結婚したいと思っているのかしら?結婚はしたけど、結局バツイチになって、相変わらず子どもたちの世話をしているという展開もいいかも知れないですね。