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インタビュー

原作者・秋吉理香子先生 インタビュー【前編】

秋吉理香子先生(写真左)と、高規律子役の白石聖さん

失礼ながら、その優しそうな雰囲気から、とてもこの作品を書かれた方とは思えません。
私は女子高育ちなんです。女性のドロドロした中を生き抜いてきたからこそ、こうして今作品が書けているかも知れませんね(笑)。
先生のお名前を検索すると、※“イヤミス文学の新旗手”として絶賛されています。
いつも皆さん少し恐縮しながらそうおっしゃってくださるのですが、私はとても光栄です。“イヤミス文学”と言われている作品を読むのも、映像作品を観るのも大好きです。とても好きなジャンルのひとつです。
今回、先生の書かれた『絶対正義』が、オトナの土ドラ枠でドラマ化された感想を教えてください。
本当に夢みたいなお話でした。土曜日の夜というとてもいいお時間帯に観ていただける枠ですし、以前から私もオトナの土ドラの作品をいくつか拝見していたので、“ここに私の作品が!”という、とても幸せな気持ちでした。
ドラマをご覧になっての感想はいかがですか?
キャストの皆さんが本当に売れっ子さんでいらして、そもそもこの方たちが出演してくださること自体が夢みたいでした。そしてドラマを拝見し、皆さんが原作以上にキャラクターを汲み取って演じてくださっていることにとても感激いたしました。もちろんずっと素晴らしい演技をされる方々だとは思っていましたが、また違う引き出しを出されてきて、女優さんはやはり違うと驚いています。台本も読ませていただいていて、それが映像になると期待値を遥かに超えてくださっているので、こういう作り方もあったのかと私自身も思いながら毎週楽しみにしています。

後編に続く


【プロフィール】
作家 秋吉理香子さん

兵庫県生まれ。15歳でアメリカに移住。高校卒業と同時に日本へ帰国。早稲田大学第一文学部を卒業した後、再びアメリカに渡り、ロヨラ・メリーマウント大学院にて映画・テレビ制作修士号を取得。数々の映画関連会社で働く。2008年、「雪の花」で第3回Yahoo! JAPAN文学賞を受賞。09年、受賞作を含む短編集『雪の花』にてデビュー。著書に『暗黒女子』『聖母』『ガラスの殺意』などがある。

※イヤミス文学…… 事件だけではない人間の奥に潜む心理などを描写し、見たくないと思いながらも読み進めてしまう、後味の悪さも楽しむ小説。