いよいよ25日に開かれるプロ野球ドラフト会議…。

 1位指名候補で、岐阜県・飛騨の怪物、根尾昴選手ら夏の甲子園のヒーローをどの球団が指名するのか?

 球界のレジェンド・山本昌さんが大胆予想!さらに昌さんの推す意外な逸材を教えていただきました。

 まず、フジテレビ系列の記者が予想した各球団の1位指名予想は以下の通りです。

広島:小園海斗(野手/報徳学園)

ヤクルト:藤原恭大(野手/大阪桐蔭)

巨人:根尾昂(投手・野手/大阪桐蔭)

DeNA:松本航(投手/日本体育大)

中日:根尾昂(投手・野手/大阪桐蔭)

阪神:藤原恭大(野手/大阪桐蔭)

西武:上茶谷大河(投手/東洋大)

ソフトバンク:小園海斗(野手/報徳学園)

日本ハム:根尾昂(投手・野手/大阪桐蔭)

オリックス:小園海斗(野手/報徳学園)

ロッテ:藤原恭大(野手/大阪桐蔭)

楽天:根尾昂(投手・野手/大阪桐蔭)

 最も多く名前が挙がったのは、大阪桐蔭高校で投打の要として活躍した根尾昴選手。中日、巨人、日本ハム、楽天の4球団が1位指名すると予想しました。

 山本昌さんに、根尾選手について伺うと…?

山本昌さん:
「僕も32年ルーキーの選手見てきましたけど、ああいう動きする選手ってめったにいないですよ。立浪和義選手(中日OBで現在は解説者)がああいう感じだったかなって、かすかに記憶があるくらいで」

 今年のドラフトで最も注目されている根尾選手は、岐阜県飛騨市出身。

 強豪・大阪桐蔭高校で1年の夏からベンチ入りし、甲子園には4度出場。そのうち3度優勝とチームを牽引。

 バッター、さらにショートとしても非凡な才能をみせる一方、投げては最速150キロと、投手としても一流。

 春夏連覇を達成したこの夏の甲子園でも、打者として3本のホームランを放つだけでなく、先発ピッチャーとしても2勝。この記録は、史上2人目の快挙です。プロではピッチャーか内野手か、今から起用方法にも注目が集まります。

 中日の与田新監督は先日の就任記者会見で、根尾選手について、こう絶賛…。

与田新監督:
「いい顔していますよね。僕が高校生のときにはあんな力全くなかったのでスーパーマンのように見えますけど、走攻守がしっかりできている選手だなという印象を持っています」

 10月9日、昌さんはその根尾選手に直撃取材しました。

 バッティング練習を視察すると…。

山本昌さん:
「バッティングも甲子園でみたとおりスイングの形もいいですし、飛距離も出ますよね。きょうは木製バットを使っていますが、何本もスタンドインしていますからね。こういう選手はなかなかいないですよね、見ていて楽しい選手です。そりゃみんな根尾って言うわ、あの動き、体のさばきを見たら。すごいすごい」

 練習を終えた後のインタビューでは…。

山本昌さん:
「今はどんな心境ですか?」

根尾選手:
「楽しみなところも大きいですし、早く来てほしい気持ちもありますけど、不安というかまだまだ通用するようなレベルでもないので、もっともっと練習もしたいですし、時間がほしいなという気持ちもあります」

山本昌さん:
「どうだろう、二刀流という、大谷選手がやってきたことがありますが、そういうところをやってみたい気持ちは?」

根尾選手:
「今の段階では、どちらも通用しないですし、力をつけてできるのであれば、という気持ちはあります」

 根尾選手の話を聞いた昌さん、人柄についても「プロ野球選手向き」と評価しました。

山本昌さん:
「最初はプレーとか動きを見てすごいなと思いましたけど、話をすると礼儀正しくて謙虚で、非常にプロ向きの性格をしている。間違いなく伸びるなというのは、僕の32年の野球人生の勘が言っています」

 ちなみに、昌さんはこうも付け加えました。

山本昌さん:
「一応、子どもの頃はドラゴンズファンと言っていましたよ(笑)」

 そして、今回の取材でもう一人、昌さんが心を奪われた選手が…。根尾選手のライバルで、大阪桐蔭最強世代の4番・藤原恭大選手です。

 ポジションは外野手、甲子園では歴代5位タイとなる通算5本のホームランを放ちました。

山本昌さん:
「藤原選手のバッティングはちょっと衝撃でしたね。高校生でこんなスイングする子いるんだって。僕は(根尾選手の1位指名を)公言してなかったら中日は、藤原選手でもいいなって。もう中日はいくと言っているので根尾選手なんですけど、本当に甲乙つけがたいトップ2です」

 高校生の逸材ぞろいの今年のドラフト。夏の甲子園を沸かせた秋田・金足農業の吉田輝星投手については、記者の指名予想には名前がありませんが…?

山本昌さん:
「小笠原慎之介投手(中日・2015年ドラフト1位)もそうだったんですけど、だれかを外したら、(ハズレ1位には)入ってくるとは思うんですけどね。最初に入札する球団が出るかはわかりませんけど、僕はどこか行くと思いますけどね、それこそ一本釣りできるなら。そういう意味では方向転換、各球団の1位指名はもっともっと当日はバラけると思います」

Q.吉田選手の各球団の評価は?

山本昌さん:
「チーム状況考えると投手はいくらいてもいいですから、球団によってはドラフトというのは、当日の指名直前まで名前変わることがあります」

 そして、もし昌さんが指名するなら、中日にほしい選手は?と聞いてみると、名前が挙がったのは日本体育大学の東妻勇輔投手。

山本昌さん:
「前にドラゴンズにいた辻投手という選手が今、日体大でピッチングコーチをしていて、彼から『素晴らしい投手が2人いますよ』と聞いていたんです。DeNAが指名するかもしれないと言っている松本投手が1人なんですけど、もう1人がこのピッチャーなんです。『2人とも十分プロで通用します』と、プロにいた選手が間違いないと言うこの選手、すごく良いですよ」

 そして中日が指名する「有力情報」として、昌さんが明かしてくれたのが、三菱重工名古屋の勝野昌慶投手です。

 勝野投手は岐阜県可児市出身の右腕は、変幻自在の変化球が持ち味。社会人1年目から都市対抗野球に登板し、今年は自己最速152キロをマークしました。

山本昌さん:
「ちょっとドラゴンズのスカウトと先日話をしたときに 非常にいいという話を聞いています。『勝野詣でに行ってます』という話を聞きました。3位か4位だと思うんですけどね、もし4位でも5位でもとれるなら地元ということもありますし、少しずつその日の戦略が変わっていくと思いますけど、楽しみですね」

 そしてもう一人、昌さんが太鼓判を押す選手が、名城大のエース・栗林良吏投手。

 愛知県愛西市出身で、ピッチャーに専念したのは大学に入ってから。最速153キロのストレートを投げ、秋のリーグ戦には10球団のスカウトが見に訪れたという注目株です。

名城大・栗林投手:
「いま一番自信あるのはフォークボール。田中将大投手(ヤンキース)や菅野智之投手(巨人)みたいな、大事なときに勝てるピッチャーになれていたらいいなと」

山本昌さん:
「隠し玉として笠原祥太郎投手(中日・2016年ドラフト4位)みたいに、4位や5位でとれたら、この選手絶対欲しいなと思います。覚えておいてください」

 運命のドラフトは、いよいよ25日木曜日です。