「ゆめあかり」という小麦の品種をご存知でしょうか?実は、愛知県産のブランド小麦なんです。
最近このゆめあかりを使ったグルメが続々と登場して、おいしいと話題になっているんです。外国産小麦とは一味違う、その魅力を取材しました。

まずやってきたのは、名古屋市北区のパン屋さん「ソーネおおぞね」。
お店に入ると「ゆめあかり」のポップが付いたパンが並んでいました。10月上旬から自家製ポテトサラダパンやミルクフランスなど、ゆめあかりを使ったパンを本格的に販売し始めたそうです。
国産のため、値段が高いのではないかと思いましたが、値段は1個100円台と、なかなかお手頃です。
そして、気付いたのが…。
宮沢桃子アナウンサー:
「持った感じで結構ふんわりしていて、とても柔らかいです」
そう、ふっくらとした焼き上がり。ゆめあかりでつくったパンを食べてみると…。
宮沢アナ:
「もちもち感がかなり違います。ゆめあかりの方が食べやすいかもしれない」
もっちりとした食感がゆめあかりの1つ目の売りなんです。
ソーネおおぞね代表・斉藤縣三さん:
「やっぱりもっちり感が良いと言われます、(販売拡大した)2日間で売れたのは200個くらいですね。全体の3分の1ですから、よく売れたと思います。ゆめあかりを目当てにしてくれているお客さんが増えてきています」
このゆめあかり、一昨年から本格生産が始まったばかりで、流通はまだこれから。愛知県刈谷市で生産農家の方に聞いてみると…。
農事組合法人よさみ 理事・加藤裕久さん:
「まだほとんど知られていないと思います。一般消費者まで浸透するにはかなり時間がかかると思います」
年間約5万トンの小麦を扱う愛知県知多市のセントラル製粉でも、ゆめあかりの扱いはわずか50トン。割合としてはほんのわずかですが、外国産の小麦にはない魅力があると言います。
セントラル製粉取締役・榊原総一郎さん:
「パンや中華めんにも、もちろん向いていますし、ピザにも向いています。ピザのトッピングで乗せるトマトソースやチーズとも非常に相性が良い小麦です」

特に相性がいいというのがピザ。名古屋にゆめあかりを使ったピザ屋さんも登場していました。
名古屋市千種区のナポリピッツア専門店「デラ・ピッツア」。元々は外国産の小麦を使っていたそうなんですが、今年の夏から全メニューにゆめあかりを50%配合した生地に変えたところ人気になったそうです。

女性客:
「もちもちしていておいしい」
男性客:
「生地に香りがあって香ばしい」
もっちり感に加えて、小麦のよい香りが食欲をそそります。
魅力の2つ目が「香り」。特に焼くことで香ばしさが出て、チーズとよく合うんです。
デラ・ピッツア店長・出村憲治さん:
「(常連客に)話を聞くと、香りが良くなったよねと言われて何度も来ていただくということはありますね。とにかく生地が美味しいので、どのソースを持ってきてもうまくマッチしているという感じですね」
もっちりで、しかも香ばしいと評判の「ゆめあかり」。パンやピザとも相性抜群のブランド小麦として、これから注目が集まりそうです。