ドラゴンズがドラフト会議で交渉権を獲得した岐阜出身の根尾昂選手、実は大変な読書家で、その人気ぶりが街中の書店に波及しています。

「人生は努力にあり」

「若い人々は大いに勉強してもらわねばならぬ。決して怠惰から好結果が生まれることは断じてない」

 それぞれ、渋沢栄一の著書「論語と算盤」の一節です。

 なんだか難しそうなこの本をオススメしているのが、根尾昂選手、18歳。10月24日のドラフト会議では4球団競合の末、ドラゴンズが交渉権を獲得。実はその影響がなんと書店でも…。

 名古屋駅のJRゲートタワーにある三省堂書店。

杉山真一アナウンサー:
「ありましたよ、根尾選手の愛読書コーナー。難しそうな本ばかりですね…」

店のレジのすぐ横、目立つ場所に設けられているのは根尾選手の愛読書が並ぶ特別コーナーです。

Q.コーナーはいつから設けていますか?
三省堂書店の店員:
「ドラフトで一位指名が決まった次の日からです。かなり早い段階からドラゴンズが一位指名するという情報がありましたので、ドラゴンズが交渉権をとったらコーナーをつくれたらと思っていました」

 実は大の読書家という根尾選手。インタビューなどで話したお気に入りの本に問い合わせが殺到し、前代未聞の売れ行きだと言います。

三省堂書店の店員:
「びっくりするほど売れていまして、1日に30冊くらい売れていて、追加をとっているんですが、追いついていない状態です。有名な作家さんの新刊だとそういうこともありますけど、難しいかなという本が1日にこんなに売れることはありません」

 ラインナップは、東大生によく読まれているというエッセイ「思考の整理学」や、起業家などに人気の経営哲学書「論語と算盤」など4冊。

 実はこの中の一冊を根尾選手から薦められたことがあるという保育園からの幼馴染に話を聞いて来ました。

根尾選手の幼馴染・西川薬師さん:
「本当に本はたくさん読んでいたと思います。中学校時代に何冊か読んでる本を薦められて読んだことがあります」

 中学まで一緒に野球をやっていたという、県立岐阜商業高校3年の西川薬師さん。根尾選手から紹介されたのは、アドラー心理学をまとめたベストセラー「嫌われる勇気」。対人関係の悩みから解放されるためにはどうすればいいのかを説いた自己啓発本です。

根尾選手の幼馴染・西川さん:
「人生が変わるというか考え方が変わるので、野球でも通ずるところがたくさん入ってるからお前も読んでみろよと紹介してもらいました」

 この「嫌われる勇気」をはじめ、根尾選手の愛読書を読みたいと買い求める人が急増中です。

20代男性:
「内容が難しくて、さすが根尾選手だなと思いました。今は、頭が良くないとプロ野球で活躍できないと思うので根尾選手には期待しています。ミスタードラゴンズ2世になれるように」

70代男性:
「もっとやんちゃ坊主だと思っていました。若者がこういう本を読むんだというのはちょっと気にはなりますよね」

【三省堂書店名古屋本店(ゲートタワーモール8F)で紹介している根尾選手のおススメ本】

・嫌われる勇気(岸見一郎・古賀史健 ダイヤモンド社)

・論語と算盤(渋沢栄一 角川ソフィア文庫)

・思考の整理学(外山滋比古 ちくま文庫)

・リーダーの禅語(枡野俊明 三笠書房)