「ほいくえん、ようちえんのみんなへ ゆうきをだして、おともだちにこえをかけてみよう」

「たしざんやひきざんが、できるといいよ」

 保育園や幼稚園の子どもたちにあてたメッセージ。全て小学校生活を楽しむためのコツです。

 本のタイトルは、『しょうがっこうがだいすき』。

秋元ういちゃん:「私の本です」

 愛知県の小学2年生、秋元ういちゃん、8歳。この本の作者です。

ういちゃん:
「1番読んでほしいのが幼稚園や保育園のみんな。(小学校は)楽しくてきっと大好きになれるところ」

 今年9月、自費出版で販売すると、用意した100冊はすぐに売り切れ。インターネットの販売サイトで、子ども向けの本ランキング1位となりました。

 ういちゃんが本を書き始めたのは、去年12月。父親の祥治さんがビジネス本を出版したことがきっかけでした。

父・祥治さん:
「まさか本当にこんな形で本になるとは、父親としても驚きです。本人がやりたいって思うのであれば、できるだけのことは家族として手伝おうと」

ういちゃん:
「ノートに(下書きを)ぎっしり書いて、それでタブレットで打った」

母・舞さん:
「(ういちゃんが)私も本を書こうかなぁと、私が本を書くなら小学生になる子たちに書いたらいいんじゃないかって。それだったら私もかけそうだわって」

ういちゃん:「そんなこと言ってない」

母・舞さん:
「言ってたじゃん。言って書き始めたって感じですね」

 元々人を喜ばせることが大好きなういちゃん。本には、小学校が大好きになるためのコツが全部で16個。

Q.小学校に入って一番大事だと思うところはどこ?
ういちゃん:
「勇気を出してお友達に声をかけてみよう」「言わなかったらずっと友達ができないままだから、そうすると遊ぶときも困るから」

 さらに、単なるコツだけではなく…。

ういちゃん:
「じぶんがしゃべりにくいなあとおもっているこは、あいてだってしゃべりにくいって、おもっているよ」「なかよくなると、がっこうがおわってから、あそびにだっていけるんだよ。おかあさんなしで。ね、わくわくするでしょ」

 ちょっとだけ先輩のういちゃんだからこそ、わかる気持ちも綴られています。

 ういちゃんの本はすでに1700冊以上が売れ、今も注文が相次いでいます。でも、一番この本を読んでほしいのは…?

ういちゃん:
「“ここ”だけじゃなくて、“あす”もいるから…。だから大きくなったら読んでほしい」

 ういちゃんは、3姉妹の一番上のお姉ちゃん。来年、小学校に入る年長のここちゃん(6)と、3歳のあすちゃんのために本を書いたのです。

Q.こういう本をお姉ちゃんが書いたのどう思う?
ここちゃん:「まぁまぁ…」
ういちゃん:
「まあまあって何だ!読みたくないなら読んでもらわなくていい、みたいな」

 でも、本当はかわいい妹たちに読んでほしい、ういちゃんなのでした。