冬、冷たい北風とともに落ち葉が舞い散る季節となりました。その落ち葉を使ってアートを楽しんでいる人がいます。黄色や赤の「路上の芸術」です。

 16日、日曜日の名古屋・星ヶ丘。ほうきとちりとりを持ってやってきた男性。

 道端にたまったイチョウの落ち葉をちりとりで集めると…再び道路に戻してしまいました。

記者:
「何をされているんですか?」

男性:
「星を作っています」

 そして待つこと20分…、歩道に出来上がったのは黄色い流れ星です!

 三重県菰野町のガーデンデザイナー・柵山直之さん。道路や公園で「落ち葉アート」を作っています。

柵山さん:
「葉っぱはもうあるものをそのまま選ばずに使って。ふちをきっちりと揃えていく。あと曲線のバランスが重要なんですよ」

 これまでに作った作品は20以上。葉っぱを重ねることで立体的になり、今にも飛び出してきそうなものも。

柵山さん:
「落ちてた落ち葉でちっちゃいハートを試しに作ってたら、いろんな人が集まってきて写真を取り出して。テナントさんも出てきて写真を撮ってすごく喜んでくれたんです。その店員の方が、『ここ星ヶ丘だから星型つくってください』ってリクエストされちゃって。星を作った。そんなきっかけです」

 11月、仕事中にふと思いついて始めた「落ち葉アート」。

 柵山さんが作品を作り始めると買い物客も足を止めて見守ります。

女性:
「きれい!かわいい!。今しか楽しめないものなんで季節感もあるし」

 今度は木の下に「星」が出来上がりました。そこに現れたのは…子供たち!

柵山さん:
「風とちっちゃい子は落ち葉アートはちょっと『天敵』というか。仮に子供が壊しても、大人はにこにこして見てるっていうのがルールです」

 子供たちは柵山さんの作品に興味津々な様子。すると、落ち葉で出来た『星』の上でぐるぐると追いかけっこ!作品は瞬く間に、ただの落ち葉に…。

柵山さん:
「これです、これです。子供はこんな感じ一瞬にして壊される。これが落ち葉アートのいいとこですよ。特に街の子はね、落ち葉を拾ったりとかもできないと思うんで、そういう意味ではいい機会だと思います。この儚さがいいんですよね。本当に」

 落ち葉にもう一度命を吹き込む「路上の芸術」。これからも路上で輝きを放ちます。