■GWだからこそ休めない人も…
10連休となった今年のGW。いよいよ令和となり連休も後半を迎えましたが、世の中には「休めない!」という人もいます。
そんな「休みなのに休めない人」のGWは、どんな日々なのでしょうか。
改元の日から一夜明け、世の中はすっかりお休みモード…。オフィス街は閑散とし、名古屋の中心部を走る車も少なめです。
しかし、そんなお休みモードはどこ吹く風。GW期間中に忙しく働く人もいます。
名古屋市中川区にある飲食チェーンの「サガミ一色大橋店」。飲食店にとっては、休日こそ稼ぎ時。ランチタイムにもなると、店内はお客さんでいっぱい。大量の注文が舞い込む厨房は目の回るような忙しさです。
そんな中、GWも休まず働いているのが勤続16年目の大ベテラン、サガミ一色大橋店の司令塔・中村さんです。
中村さん:
「止まちゃうと崩れてしまうので、動き続けています」
正午を回っても、待合室には溢れんばかりのお客さん…中村さんは、人一倍声を出して店を取り仕切り、調理場や配ぜん係への指示、盛り付けなど大量の注文を次々とさばいていきます。
年中無休が原則のサガミですが、実は5月1日を全店一斉休業にする初の試みを実施しました。
GWはチェーン全体で一日当たり普段の1.2倍となる1億円程度の売り上げが見込めますが、働き方を考える中での一斉休業です。
中村さんも1日は自宅でのんびり…。英気を養った上での2日の仕事です。
中村さん:
「(Q.きのうの休みは?)子供と買い物したりご飯食べに行ったりしました。子供のためでもあるので楽しくやっています。」

■『休日保育どうするの問題』
ところ変わって、名古屋市内の保育園。休めない働くお母さんたちの頭を悩ませたのが、『休日保育どうするの問題』。
名古屋市中区金山の「かわらまち夜間保育園」。休日保育を行っている、数少ない名古屋市の認可保育所の一つです。一日の定員は15人で、今年は3か月前から申し込みが殺到しました。
利用する母親:
「10連休かぁと思ってゾッとしました。(いつも通わせている園は)やってないんです。2か月前から予約して、キャンセル待ちだったんですけど、キャンセル待ちの順番が回ってきて、ようやく今日(笑)」
かわらまち夜間保育園では、日によっては16人ものキャンセル待ちが出た時もあったと言います。
園長:
「休みが増えるということが悪いことではないと思うんですけど、その受け皿がやっぱりどうしても足りていない状況で、もうちょっと整備されると安心して連休を過ごせるのになと思います」
仕事と育児の両立…。働く親にとっては逆に負担が増えてしまいました。
利用する別の女性:
「花屋さんなんですけど、結婚式の関係なのでずっと毎日結婚式があるので。去年はGWはもう休んだんですけど、さすがに10連休だとちょっとと…思って」
利用する男性:
「僕は飲食業です。休めるならいいですけど、なかなかね。難しいところなんですけれど」
働く親も、そして子供も休めない10連休です。

■GWでも勉強…南山大学の方針
休みたいけど休めない、そんな人たちの姿はこんなところにも…。
(リポート)
「南山大学です。ゴールデンウィーク真っ只中なんですが、キャンパスを歩くと学生さんがたくさんいますね」
休みで閑散とするはずの大学。キャンパスには普段と変わらず学生の姿が…。
学生:
「(Q.どうして大学に?)単位の為ですね…」
別の学生:
「普通に授業ですね」
実はこれ、学生たちが自主的に…ということではなく、南山大学では10連休中なんと7日間は通常の授業日に指定されているんです。
学生:
「みんなインスタとかを開くとどこかへ遊びに行っていたり、夜ご飯を一緒に食べるくらいしかできないので悲しい」
別の学生:
「家族全員が10連休で、一人だけ家出るのは嫌だけど頑張っています」
南山大学では2年前から短期留学を促進させる狙いなどから、1年を4学期に分けるクオーター制を導入。ほかの大学に比べて一つの学期が短く決められた授業日数を確保しなければならない為、GWも休めません。
学生の間では不満の声も上がっているようですが、大学職員も学生のために、GW期間中であっても二人三脚です。
ゴールデンウィークの後半戦。休む人も…働く人も…充実した日々をお過ごしください。