酸素系漂白剤を使った漬け置き洗い「オキシ漬け」。待つだけで汚れがごっそり落ちると人気で、「オキシマニア」という言葉も生まれるほどSNSでも話題に。梅雨時に気になる汚れを一気にキレイにできるとのことで、その実力を試してみました。

 まずはどんな商品があるのか東急ハンズANNEX店に見に行ってみると、梅雨時のおすすめグッズコーナーにありました。

東急ハンズANNEX店 杉守さん:
「最近SNSで人気で、試しに使ってみようかなという方が多いです」

 スーパーやドラッグストア、ホームセンターのほか、最近は100円ショップでも手に入るようになっています。

 この「オキシ漬け」。実力をチェックする前に、まずはその仕組みから…。

 オキシ漬け用洗剤の「酸素系漂白剤」は、お湯に溶かすことで大量の細かい酸素の泡が発生。汚れを分解して洗浄しますが、特徴は「弱アルカリ性」という性質。

 酸性の汚れに強く、キッチンの油汚れ、衣服の黄ばみ、茶渋汚れなど、家中のほとんどの汚れに効果があるといいます。

 その実力を確かめに達人のお宅へ…。

「トヨタ式おうち片づけ」を考案した香村薫さん。ブームがくる前から「オキシ漬け」で家中ピカピカにしてきたそうです。

■漬けておくだけで楽チン

香村さん:
「漬けておくだけなので、漬けている間に他の家事ができます」

 早速キッチンで基本的な使い方を教えてもらうことに。

1.ポリ袋に水を入れる

 まずはシンクにお湯を溜める、“ため栓”を作ります。ポリ袋に水をいれて口を縛ります。

香村さん:
「空気を抜いてもらって、空気が入っていると浮いてきちゃうので」

2.排水溝の穴をふさぐ

 先程のポリ袋で排水溝の穴をふさぎます。

3.60度の湯をためる

 ポリ袋でふさいだうえに、60度のお湯をためます。(※かなり熱いのでご注意ください)

4.汚れを落としやすくするため洗剤をしっかり溶かして泡立てる

 ボウルなどを準備し、お湯などで洗剤をしっかり溶かし泡立てます。※ここがポイントです

 溶かして泡立てた洗剤をシンクに入れ、いよいよオキシ漬けスタート!梅雨の季節に心配なまな板に、排水溝の受け皿、水切りかご、鍋、やかんなど、どんどん漬けていきます。かなり茶渋のついたマグカップも。

 これがどうなるのか…待つこと20分。

 マグカップは、しっかり付いていた茶渋がなくなっています。やかんに残っていた汚れも、スポンジで軽くこするだけで、こびりついていた汚れが落ちて、ピカピカに。

■ぬめりや臭いにも威力を発揮

香村さん:
「追い炊きして、60度くらいまでもっていって、残り湯をうまく使えるというメリットがあるかなと思います」

 梅雨時に気になる排水溝のぬめりや、臭いにもオキシ漬けは威力を発揮するとのこと。60度くらいのお湯で洗剤を泡立て、お湯をはった湯船に入れます。

香村さん:
「何でもかんでも入れて、一緒にオキシ漬けしたいなと思います」

 洗面器やお風呂の椅子、排水溝のパーツ、シャンプーのボトル、シャワーヘッドも入れると、5分もしないうちにお湯が濁ってきました。シュワシュワと泡のはじける音がします。1時間ほど経つと、指で軽くなでるだけでも汚れが落ちるほどになりました。

 お風呂の床もオキシ漬け。熱めの湯で濡らしてから、洗剤をかけてこすります。この時、粉を溶かすようにこするのがポイント、排水溝もキレイに!さらには面倒な上履き洗いにも効果を発揮するオキシ漬け。ポイントは“洗剤を控えめにすること”です。

香村さん:
「ぬめっとした仕上がりになりがちで、すすぎが十分にできないことがあるので、そんなにアワアワにしなくても十分汚れは取れます」

 こちらも待つこと20分、軽く指で撫でただけで汚れがきれいに落ちました。

香村さん:
「オキシ漬けは、除菌と消臭の効果がすごくあるんですね。排水管もきれいになっていくので、下から上がってくる香りもあまり気にならなくなりました。この時期だとタオルはどうしても生乾きのにおいとか気になりますよね。タオルをまとめてオキシ漬けして、そのあと洗濯機で洗濯すると、見違えるほど香りが変わります」

■便利な使い方「オキシペースト」と注意点

 オキシ漬け用洗剤と重曹を3:1の割合で混ぜて、少量の水で練って作る「オキシペースト」は、歯ブラシなどにつけて、細かいところのこすり洗いに使うこともでき、掃除の際に役立ちます。

 ただし、注意点もあります。換気扇のアルミ素材や鉄のフライパンなど、金属は変色するおそれもあります。また食器などのペイントがはがれることもあるので使わないでください。

 また、使用する洗剤の量も商品によって異なるので、注意書きをよく読んでください。