21日が投開票日の参議院議員選挙、改選数1の三重選挙区。
大物が続々と応援に入る自民党の現職に、地元の有力議員と二人三脚で挑む無所属で野党統一候補の新人。それぞれの戦いぶりを追いました。

■インフラの重要性を訴える…2期目を目指す自民党の現職・吉川有美さん
自民党の現職として2期目を目指す、吉川有美さん(45)がいつも持ち歩いている「お守り」。4歳の愛娘・心優ちゃんからもらった母の日のプレゼントです。
吉川さん:
「母の日にハンカチに描いてくれたんですけども、これをお守りにして持っていまして…荷物が常に増えているんですけども持ち歩いています。心の中で支えですね、色んな意味で励ましてもらっています」
6年前に初当選し、参議院議員になってから子どもを授かった吉川さん。母親になったからこそ、政治への思いを強くしたと話します。
吉川さん:
「子どもたちが将来に夢と希望を持ってですね、しっかりと自分で自分の道を切り開いていくことができる、この子たちの未来をということで、政策を考える上での原点となっている」
吉川さんが最も力を入れて訴えているのが、防災や経済の活性化にもつながるインフラ整備の重要性です。
吉川さん:
「まずは私たちの生活、将来、これをしっかりとした安心したものにしていくには何よりも命を守る、生活を守る、そして経済を守るしっかりとしたインフラ整備の重要性を感じております」

■過去5回の参院選で自民党候補の当選は1回のみ…総理ら大物が続々と三重入り
改選数1の三重選挙区、過去5回の選挙では6年前の吉川さんの当選以外は自民党が敗れています。自民党はこの議席を死守するために総理、閣僚、大物議員が続々と応援に。
菅官房長官:
「どうぞ皆さん、吉川さんを今回、国会に送ってください」
菅官房長官に…。
小泉進次郎衆院議員:
「吉川さんと私は3年前から、人生100年に備えた年金改革をやろうと訴えてきた一緒の勉強会の仲間なんです」
党の次世代のホープ、小泉進次郎衆院議員。そして、安倍総理も応援に駆け付ける熱の入れようです。
安倍総理:
「この6年間、吉川さん本当に頑張ってきたと思う。母親の目線、女性の目線で様々な政策を進めてきました」
吉川さん:
「二期目からやっと思った仕事をさせていただくことができる。必ずや勝ち進んでまいりたいと思います」

■対するは「三重の西郷どん」…無所属で野党統一候補の新人・芳野正英さん
この吉川さんに真っ向から勝負を挑むのが無所属で野党統一候補の新人、芳野正英さん(44)です。
ついたニックネームは「三重の西郷どん」。明治維新の立役者、西郷隆盛がそうであったように「三重の西郷どん」も東奔西走して支持拡大を図っています。
芳野さん:
「(体重は)92キロまで落ちました、最初98キロ。(Q.減量の目標値10キロ)そうですね、88キロ。見えてきましたね。体重落として選挙は落ちず」
文字通り、身を削っての選挙戦。
芳野さん:
「大都市や大企業はぐんぐんと伸びている。でもこの地域はどうでしょうか。安倍政治の中で格差が拡大をしている」
アベノミクスを批判し、経済格差の是正や労働環境の改善などを訴えています。

■野党統一候補として戦う芳野さん…支えは岡田克也衆議院議員と積み重ねた200回の演説会
立憲民主党 枝野代表:
「皆さんの力で最後のもうあとひと押し、芳野正英さんへとお願いをしたくて私も駆けつけました」
立憲民主党の枝野代表をはじめ、国民民主党や共産党の国会議員らからも応援を受ける野党統一候補の芳野さんですが、とりわけ頼りとしているのが、旧民進党の代表などを務めた岡田克也衆院議員です。
岡田衆院議員:
「ちゃんとした政治家がもっと国会の中にいないと。芳野さんは必ず皆さんの期待に応えられる、それだけの人材です」
去年出馬を表明して以来、二人三脚で街頭演説などを続けてきました。
芳野さん:
「今まで岡田さんとやってきた200回の演説会は、30人くらいが平均なんですけど、30人の皆さんにしっかり届いた熱量は、そこからまた熱い思いで広げてくれるのでこれが一番いいかなと」

このほか三重選挙区には、諸派で新人の門田節代さん(51)も立候補していて、NHKの受信料に関する法改正を訴えています。
参議院選挙の投開票日は7月21日です。