■食べ物の常識を変える?新感覚「飲む食べ物」

 味を追求する飲食店がある一方で、最近ではライフスタイルに合わせて、食べ物の形状や食べ方が変化してきています。

 食べ物を“ゴクゴク飲む”という、食の常識を変える商品が続々と登場しています。

<SNS上の声>
「意味がわからなすぎて買ってしまった」
「流石に衝撃的だった」
「発想が斜め上すぎる」

 SNSで話題となったのは『飲むおにぎり』です。

 パックの中を出してみると、黒みがかっているのは、ペースト状にした海苔。よく見るとご飯粒も分かります。どうして、おにぎりを飲みものにしたのでしょうか?

こんにゃくパーク支配人 猪谷さん:
「現代社会の中で時間のない社会人の方ですとか、年配の方など噛むことが苦手な方、カロリーがとれるゼリーだと、あまりお腹にたまらない。飲むおにぎりはお腹にたまるので…」

■「飲む食べ物」の波はスイーツにも…「飲めるケーキ」とは

 4月、岐阜市にオープンした飲むスイーツ専門店「プティーレーヴ」。この店で飲めるのは“ケーキ”です。

プティーレーヴ店長 郷さん:
「ショートケーキ、ティラミス モンブラン チーズケーキを飲むケーキとしてご用意しています」

 カップに入ったケーキにも見えますが、お客さんは、確かにストローで飲んでいました。

 例えば、飲むショートケーキの場合、材料は普通のショートケーキと同じなのですが、決定的に違うのはその食材の大きさです。

 ストローで吸えるサイズにする必要がありますが、細かくしすぎると食感がなくなるため、大きさには特にこだわっているといいます。味はケーキの良さを活かし、見た目はさらにかわいくという理由で作られました。

女性客:
「スポンジみたいな食感もあって、本当にチーズケーキ食べているみたいな」

子供連れの女性客:
「(子どもが)動き回ったりするので、飲めるもののほうが食べやすいですね」

■「カレーは飲み物」地でいく商品も

 そして、岐阜県関市で開発されたのは…。

関牛乳社長 吉田さん:
「今『飲む牛乳カレー』の試作品をみんなで飲んでいるところです」

 市内の会社経営者のみなさんが、新しいご当地グルメをと考えた「飲むカレー」。カレーなのになぜ白いのか?その理由は関市のソウルドリンク「関牛乳」。牛乳とカレーという組み合わせ、馴染みのない人には少々驚きですが、これが意外と相性抜群だそうです。

 カレーと牛乳をおいしい飲み物に仕上げたのが、地元の中華料理店の大将。「飲むカレー」作りの最大のポイントは、とにかく手間をかけることだそうで…。

中華料理しょうりゅう 本田さん:
「強火で一気に…というのが中華料理の特徴なんですけど、野菜の成分をなるべく壊さない」

 鶏がらスープで野菜をコトコト煮込み、カレースパイスを投入。これを一度冷ましてミキサーにかけたあとは、低温で3時間ほど蒸し、うま味を凝縮します。

 ここで隠し味となる地元産のハチミツと、あの関牛乳で“こくまろ”に!喉ごしには徹底的にこだわり、3回も裏ごしをしてから冷やして完成です。この飲むカレー、揚げパンを浸して食べる楽しみ方も。

 これまでにはないカタチの「飲む食べ物」が広がりを見せています。