忍者ゆかりの地で「手裏剣打」のチャンピオンを決める大会の参加申し込みが10月2日から始まりました。
11~12月にかけて全国7カ所で予選を行い、上位入賞者は三重県伊賀市で2月に開催される本選大会に出場できます。
■どう腕を競う?今年で11回目の「手裏剣打選手権大会」

この大会は、忍者の代名詞“手裏剣”を「誰もが楽しめるスポーツに」と2008年に始まり、今年で11回目です。
大会では6メートル離れた的に向かって、5枚の手裏剣を打ちます。的の中心に近いほど高得点となっていて5枚の合計点を「的中点」として競うほか、忍者の知識を問う「評価点」が加味されます。
「的中点」の最高得点は250点、「評価点」は50点を最高得点として、合計300点で競います。
「的中点」は、的に描かれている5重の円で、中心の円が50点、外に行くにつれて40点、30点、20点、10点、円の外は0点となります。手裏剣を打つ前に落としたり、的に当たっても刺さらずに落下した場合、その1枚分は0点です。

「評価点」は、忍者が精神統一を行うための「九字(くじ)」と呼ばれる呪文「臨兵闘者皆陣列在前(りん・ぴょう・とう・しゃ・かい・じん・れつ・ざい・ぜん)」を正確に唱えられるかが問われます。

予選は、東京・神奈川・愛知・長野・三重・京都・佐賀の全国7会場で11月~12月に開催され、上位48人が来年2月に三重県伊賀市で開かれる本選に出場できます。
■伊賀から各地の「忍者」ゆかりの地に拡大…狙いは観光誘客
この大会はもともと、三重県の伊賀上野観光協会が、忍者とゆかりが深い伊賀市で開催することで観光誘客を図ろうとスタートさせましたが、伊賀市だけでなく、全国各地の忍者と関係のある自治体や観光協会と連携して「忍者」文化を盛り上げ、各地域の経済の活性化につなげようと、今年から日本忍者協議会が引き継ぐことになりました。
日本忍者協議会は、2015年に愛知県や三重県など、忍者にゆかりのある自治体や観光協会・民間企業など40団体によって設立され、忍者に関する情報発信などを行っています。
■優勝した“忍者”には戦国時代の技法で作られた手裏剣も

本選大会の上位3人には、手裏剣、賞状のついた盾、手裏剣型のメダルが贈呈されます。

手裏剣は戦国時代に実際の忍者が行っていたと考えられる技法を鍛冶屋が再現してつくられているということです。
■最大16チームによる5人1チームの団体戦も

また、5人1チームの団体戦もあり、こちらは先着で16チームが参加でき、上位3チームに手裏剣型メダル、優勝チームにはトロフィーが授与されます。

応募は個人戦・団体戦ともに、日本忍者協議会のホームページで先着順で受け付けています。
11月4日に愛知県常滑市の中部国際空港で行われる「愛知予選」が今年の大会の皮切りとなりますが、事前の参加申し込みは締め切られたものの、この大会では、約30人の当日参加を受け付けているということです。
大会の担当者は「手裏剣投げは実際に体験した人も少なく、ハードルが高いと思われているかもしれないですが、意外と簡単に投げられます。ぜひ気軽に、忍者になりきり楽しんでもらいたい」と話しています。
※画像提供:日本忍者協議会
【参加概要】