新型コロナウイルスの問題を受けて、武漢から政府チャーター機の第2便で210人の人たちが帰国しました。その中で、東海地方の企業の現地駐在員も帰国していますが、第2便に乗れず、武漢での待機を余儀なくされている人もいます。

■岡谷鋼機
 名古屋市の商社・岡谷鋼機は30代の男性社員と、妻、2人のお子さんとともに30日朝のチャーター機で帰国しました。岡谷鋼機によりますと、いずれも体調に問題はないということです。

 岡谷鋼機の内田取締役は、「2便に乗れたのは、本当に戻って来られてよかったと思ってます、安心しています。ールでもらいました。政府の指示に従って、今たぶん検査機関にいるんだと思うんですね。検査が終わった段階で、どこかの(宿泊)施設に行くんだと思うんですけど。うちのナショナルスタッフですとか、まだ残ってる日本の方々もいらっしゃるので、それを考えるとうちだけ喜んでるわけにもいきませんので、早く解決してほしいなと思います」と話しています。

■丸順
 岐阜県大垣市の金属プレスメーカー「丸順」は6人の駐在員のうち、責任者1人を残して5人が30日朝のチャーター機で帰国しましたが、収容先のホテルに入れず、対応に追われているということです。

■「三五」
 名古屋の自動車部品メーカー「三五」は、2人の駐在員が30日朝の第2便にも乗れず現地での待機が続いているということです。次のチャーター便で帰国させるべく対応を急いでいます。

 新型肺炎は企業の経済活動にも徐々に影響を与え始めています。現在、「春節」の休暇で工場などは休みですが、春節が明けても感染防止のため工場を休みにする動きが出始めています。

■トヨタ自動車
 多くの工場で2月3日までとしていた稼働停止の期間を、2月9日まで延期することを決めました。10日以降は状況をみて判断するとしています。

■トヨタ紡織
 一部を除いた工場などで稼働再開の時期を2月10日以降に延期することを決め、豊田自動織機や豊田合成も延期する方向で検討を進めています。

■「壱番屋」
 愛知県一宮市が本社の「壱番屋」は、中国でショッピングモールなどに50店舗を展開していますが、春節によるテナントの休業や新型肺炎の影響で利用客が少なくなることから、29日時点で14店舗を休業、36店舗で営業時間を短縮しています。