新型コロナウイルスの感染拡大…。政府の専門家会議は1日夜の会見で「爆発的感染(オーバーシュート)の前に医療機関が機能不全に」と指摘しました。

 中でも「東京・神奈川・愛知・大阪・兵庫」は医療提供体制が切迫していて、すぐにでも抜本的対策をと求めています。

 感染拡大が続く中、医療崩壊への危機感を示したものですが、その医療崩壊を防ぐために今注目を集めているのが「神奈川モデル」という神奈川県の取り組みです。

 現在、新型コロナウイルスへの感染が判明すると原則、軽症・重症を問わず感染症指定医療機関などに入院することになります。

 一方、新たに提唱された神奈川モデルでは、感染症指定医療機関は重症患者に限定。新たに中等症の患者を専門に受け入れる「重点医療機関」を設けます。

 さらに症状がない、あるいは軽い感染者は自宅などでの療養を求めます。ちなみに重症とは人工呼吸や人工心肺が必要なケース。中等症とは酸素の投与が必要なケースが該当します。

 重点医療機関を設けたのが特徴で、中等症の患者を集約し医療機関ごとの役割分担を明確にすることで、医療スタッフや医療器具を効率的に配置できるとしています。

 すでに重点医療機関として国立、県立の3病院を指定。あわせて100床を確保しています。ピークの時期には重症患者用の病床として60~300床。中等症患者用の病床として240床から2500床確保することを目指します。

 さらに軽症者について専門家会議は「自宅療養意外に施設での宿泊も選択できるように」と提言しています。