新型コロナウイルスによる影響は医療機関へも広がっています。愛知県の碧南市民病院では院内感染が発生したとみられることから救急外来の受け入れを中止されるなど地域医療にも影響が出ています。

 愛知県にある碧南市民病院。

(リポート)
「院内感染を受けて、感染防止策として今日から救急外来を休止しています」


 碧南市民病院では5日、6日と入院患者2人の新型コロナウイルスへの感染を相次いで確認。

 そのため病院では、4月20日まで一般外来の初診や入院患者への面会などに加えて、救急外来の受付も中止に。

 碧南市民病院は、比較的症状が重い患者を24時間体制で受け入れる二次救急を担っていて、受付中止の間は西尾市民病院や安城更生病院など周辺の病院に搬送することになります。

 病院の中で2人の感染者が出た理由とは…。

 病院側の説明によると、3月31日、39度の熱が出た西尾市の80代男性は、肺炎と診断されたため入院。その後、男性と同居する義理の娘への感染が確認されたことから、男性のPCR検査をしたところ、5日感染が判明。

 その後、同じ部屋に入院中だった碧南市の80代男性の検査をしたところ、6日感染が確認されました。

 2人が入院していたのは4人部屋の病室。この病室には2人を含む患者4人が入院していて、感染していない1人が入れ替わった後の5日と6日、相次いで感染が確認されました。

 入れ替わった患者を含め、部屋に入院した他の4人へのPCR検査を行いましたが、いずれも陰性に。

 また病院側はほかにも医師や看護師、患者などおよそ100人について念のためPCR検査を行うとしていて、すでに37人が受けたということです。

 一方、日進市役所でも6日感染者が…。

 感染が確認されたのは、業務委託職員として勤務する長久手市の40代女性で、4月4日に37.6度の発熱があり、その後出張で福岡県に出かけていた夫の感染が確認されたことからPCR検査を受け、6日陽性と判定されました。

 女性は市民課で戸籍などの情報をパソコンに入力する作業の担当で窓口に出ることはなく、市役所内での濃厚接触者はいないということです。

 日進市は同僚の市民課の職員4人を自宅待機にするとともに、庁舎内を消毒しましたが、業務に影響はないということです。

 さらに名古屋市では、この春中学校に入学した1年生の女子生徒への感染も確認されました。

 女子生徒は中学校にはまだ登校していないため、予定通り7日に始業式は実施したものの、3月まで通っていた小学校は始業式を取りやめたということです。