今回、全国一律で延長された緊急事態宣言。一方で、特定警戒都道府県ではない県、つまり感染拡大が比較的抑えられている県については一定の自粛の緩和を認めることになりました。

 東海3県でいうと、特定警戒都道府県に含まれる愛知・岐阜と、そうではない三重の間では、とるべき対策に差が出ることになります。

 愛知・岐阜は引き続き、これまでの自粛要請が継続されることになります。ただし、博物館や図書館などは感染予防対策をしたうえで解放されます。

 一方、三重については一定の自粛緩和が認められ、経済活動の維持との両立を模索していくことになります。

 営業自粛についても、感染が広がる傾向にあった4月上旬は、愛知・岐阜と歩調を合わせてきた三重県ですが、今後は県内の事業者に対する自粛要請の緩和が検討される見通しです。

 具体的には、今は自粛が求められている飲食店の午後8時以降の営業の再開などは、検討の対象になるかもしれません。

 隣り合う県で対応が変わると、人の移動を引き起こし感染拡大につながるとの懸念もあります。県外からも集客する観光施設や、実際に県をまたいで来店する人が増えたという事例が指摘されているパチンコ店などは、慎重な検討が必要になりそうです。

 4日はあわせて、政府の専門家会議が「新しい生活様式」を示しました。

 新型コロナウイルスへの対策・警戒の長期化で、「新しい生活様式」は、経済活動と両立させるため、今後も日々の生活で気を付けていくべきことをまとめた事例集のようなものです。

 まずは基本的な感染対策として、人との距離を2m開けることや、手洗いは30秒掛けて、換気もこまめに行うことを挙げています。他にも生活の色んな場面で今までのやり方を変えましょうと提言しています。

▼誰とどこで合ったかメモ
→発症時に備え。感染ルートの追跡や濃厚接触者の割り出しのため

▼食事は横並びで
→飛沫を吸い込まないように

▼冠婚葬祭での多人数の会食を避ける
→結婚式の披露宴にも3密の危険

▼交通機関での会話は控えめに

▼買い物は通販や電子決済で
→接触を避ける

▼帰省や旅行は控えめに

▼毎朝家族で検温

▼屋内にいる時や会話する時は症状なくてもマスク

 東海3県では、自粛の緩和が始まる三重で、この「新しい生活様式」が求められることに。愛知・岐阜もいずれ経済活動との両立に舵を切るタイミングではこうした工夫を求められます。