名古屋市千種区の東山動植物園で長年にわたって愛されてきた、アフリカゾウのケニーが10日、息を引きとりました。

 飼育員の合図に合わせ、足の裏を見せるアフリカゾウ。1975年11月に東山動植物園にやってきて以来、45年間にわたり人気を集めてきたメスのアフリカゾウ「ケニー」です。

 ケニーは推定46歳でケニア生まれ、東山動植物園にいたこれまでのアフリカゾウの中で最も長く園で過ごし、多くの人に愛されてきました。

 しかし10日、体調を崩し、室内で安静にしていましたが、午後4時ごろ呼吸が浅くなりそのまま息を引き取りました。

 10年前、非公開エリアを特別に見せてもらった際、ケニーのかわいらしい様子が映されていました。

毎日大量のエサを食べるアフリカゾウ。ケニーも1日およそ130キロのエサを食べていたそうですが、当時のお気に入りは…。

飼育員:
「これ、おからなんですね」


なんと好物は「おから」、長い鼻を器用に使って上手に食べていました。

 運動不足解消などのため1日に数回行われたケニーの「エサ探し」では、鼻を使って器用に探り当てる姿がたちまち人気を呼び、園の呼び物の1つに。

 さらにケニーには、こんなエピソードも。

東山動植物園の職員:
「運動場に草が生えていて、お花が咲いていたりもするんですけど、ある時、お花を摘んで飼育員にプレゼントを担当の女性の飼育員に持ってきてくれたということで本人はすごく嬉しくて感動したと」

 人懐っこく優しい性格で人気だったケニー。東山動植物園のツイッターには…。

<SNSの反応>
「ありがとう、ケニーさん」
「ケニー、ご冥福をお祈りします」
「突然すぎてショックです…」

 これまでの感謝と悲しみの声がよせられました。東山動植物園では12日から30日までアフリカゾウ舎の前に献花台を設けることにしています。