新型コロナウイルス、夏の「第2波」と現在の「第3波」とでは違いがあります。それが年代別の感染者の割合です。

 第2波と第3波の感染者を年代別に見ると、対策をしっかりしているとされている40代・50代・60代で、第2波と比べて第3波では感染者の割合が増えています。

 この理由について、感染症に詳しい伊東直哉先生は「気が緩んで対策がおろそかになっている」「時間お金に余裕のある世代ということもあってGoToトラベルで外へ出て感染しているのでは」と指摘しています。

 そして愛知の「第3波」では次のようなことも起きています。愛知県が出している新型コロナの危険度の指標。過去7日の平均で人数が出されていますが、注意・警戒・厳重警戒・危険と4段階で色分けされています。

 17日現在で、新規感染者は121.4人で「危険」。入院患者・重症者についても「厳重警戒」となっています。大きな問題となっている入院患者の数は、第3波に入ってから16日初めてオレンジ色の「厳重警戒」になりました。

 これから空気が乾燥してウイルスが活発となり、冬にかけてさらに感染者が増えていくとみられていますが、心配なのは病床の数です。

 現在、愛知県内で新型コロナの入院患者を受け入れている病院の病床数は860床ありますが、17日時点で入院している患者は286人。

 伊東先生は「医療スタッフの人数が十分ではなく、病床数いっぱいに患者を受け入れるわけではない」「すべての病床に患者が入った場合、今の2倍以上のスタッフが必要」と話しています。

 しかし、どこの医療機関もスタッフに余裕はなく、すぐに増やすのは困難。医療崩壊にならないためにすべきことは「今一度気を引き締めて基本的な対策を徹底」することと「インフルエンザの予防接種を受ける」ことと指摘します。

 インフルエンザとコロナが同時流行で、医療現場にさらに負担をかけないようにするための対策です。