新型コロナ対策の切り札として期待されるワクチンですが、いつ頃接種できるようになるのでしょうか。

■新型コロナ対策の切り札「ワクチン接種」のスケジュールは?

 今想定されているワクチン接種のスケジュールでは、優先度別に大まかに4段階に分けて接種する想定です。

 まず2月下旬、医療関係者などへの接種が始まります。続いて3月下旬から2021年度中に65歳以上になる高齢者。4月からは基礎疾患がある人や年齢が60歳から64歳の人、高齢者施設の職員などが対象になります。そして一般の人への接種は、早ければ5月から開始する予定だということです。

 完了まではできるだけ早くということですが、まだはっきりしていないのが実情。国が接種期間をまだ明示していないためです。それにはワクチンがいつ入ってくるのかということが関係しています。

■日本へのワクチン供給は3社から…街の人は不安の声も

 日本は3社からワクチンの供給を受けます。このうちファイザー社は薬事承認の申請が出ていて、2月中旬にも承認される見通しですが、他の2社はまだ申請まで至っていません。

 さらに契約した量が承認の途端に全部入ってくるというわけではなく、実際にいつ、どれだけ確保できるのか、断定的なことはまだ言えないとのこと。

 ワクチン接種について、街の人は…。

70代女性:
「(接種)したいと思うけど、ちょっと怖いですね。後遺症がまだ分かってないから」


60代女性:
「タダでも打たないです。まだきちんとしたあれが出ていないでしょ、本当に効くとかね」


20代男性:
「今のこの状態で病院に行くことすらリスクになると思う。ちゃんと自粛して生活をするというのを徹底した方が、感染のリスクも少ないですし」

30代女性:
「去年の給付金の時も、名古屋市の給付がすごく遅くて。区ごとにしてもらえたらありがたいなと思います」


 ワクチンの副反応については、海外で稀にアナフィラキシーが発生したことが報告されているということですが、もしそうなった場合、厚生労働省は接種会場や医療機関ですぐに治療を行うとしています。

■ワクチン接種の安全性や有効性…専門家は

 打つべきか見送るべきか、悩まれる方は少なくないと思いますが、名古屋市医師会の森亮太ワクチン担当理事は…。

<名古屋市医師会の森ワクチン担当理事>
「高齢者や合併症を持った人の重症化を防ぐ、命を守るワクチンとしては有効。私自身が打って安全性を確認し、皆さんに打って行く」


 接種場所については、ひとつはかかりつけの医療機関が想定されています。そうでない人は自治体が用意した会場で接種することになります。会場については人の動線がきちんと確保できること、3密対策が講じられることなどが条件になります。冷凍庫を置くスペースも必要で、学校の体育館などが選ばれると考えられます。

■ワクチン接種を巡る「詐欺」? 不審な電話に注意を!

 一方で、ワクチン接種につけ込んだ、新たな特殊詐欺とみられる事案が起きています。

 警察によりますと、1月17日、愛西市の80代の男性宅に「コロナワクチンを打つには予約が必要」「予約金を支払ってください」と不審な電話がありました。すぐに電話を切ったため、被害はありませんでした。

 こうした電話が愛知県内で確認されたのは初めてですが、特殊詐欺の新たな手口とみられ警察が注意を呼びかけています。