2月17日から始まったワクチンの先行接種では、20日までに先行接種を始めた医療機関から厚生労働省に、2件の副反応を疑わせる症状の報告がありました。1件はじんましん、もう1件は寒気でした。寒気は当初、アナフィラキーショックとの報告だったものの、のちに修正されました。

 名古屋医療センターでも、接種した78人のうち4人に発熱や頭痛といった副反応が現れていますが、いずれも症状は軽く、特に国に報告しなければいけないような副反応ではないということです。

 こうした副反応について、名古屋医療センターの長谷川院長は「抗生物質や薬などによるじんましんはもっと頻度が高い。ワクチンでの副反応としては従来のワクチンと同じくらい」と話しています。

 さらに、ワクチンによる予防と副反応のリスクについては「予防効果はあり、リスクは許容できる」としていて「副反応に注意しながら、接種後の情報を共有することが重要」と話しています。

 副反応については、今のところ重篤な症状を引き起こしたという報告はなく、今後も医療従事者への接種は続けられる見通しですが、22日朝、愛知県の大村知事が会見で「第一陣として48750回分届くが足りない」と話しました。

 19日に国から愛知県にすでに届いているものを含め「愛知県の初回の割り当ては50箱48750回分」との連絡が入ったものの、県が見積もった愛知の医療従事者は27万2千人。この量ではワクチン不足が起きるということです。

 大村知事は「しっかり供給してもらえるようお願いしたい」としていていますが、国全体での確保のめどが立たない中で、供給に関する不安が続いています。