世界中で愛されているレゴブロックに「グランドピアノ」や「世界遺産」など、大人向けのシリーズが加わりました。コロナ禍でのストレス解消にも一役買っていて、今レゴブロックに夢中になる大人が増えています。

■大人も遊ぶことが大切…一線を画す「大人のレゴシリーズ」に新たに“盆栽”まで登場

 漆黒の植木鉢に植えられ、ピンク色の花を咲かせる盆栽…。台座に置かれ立派ですが、よく見るとブロックでできていました。この盆栽レゴは2021年元日に発売された大人向けのブロックで、今話題になっています。街で見せてみると…。

男性(60代):
「レゴブロックですか、なるほど…。そういわれてみればそうですよね」

女性(20代):
「(レゴと)わかんないです、パッと見」

 子供向けのブロックとは一線を画すその姿。子供向け玩具として知られるレゴですが、なぜ大人向けの商品を作ったのでしょうか。

レゴジャパン広報担当:
「遊ぶことが普段の生活にもたらす充実度や豊かさは、大人にとっても非常に大切なこと」


 理念として「遊ぶ」を大切にしているレゴグループは、去年から「大人のレゴシリーズ」の販売を開始。購買者の幅を広げていました。商品は現在、30種類以上あります。

 グランドピアノに…。

 高級スポーツカーのランボルギーニ。

 世界遺産のコロッセオ、さらに東京の街並みまであります。大人も思わず目を引くレゴが揃い、今年新たに加えたのが、盆栽でした。

同・広報担当:
「世界中の多くの大人が日々ストレスを感じていて、(アンケートに答えた)80パーセントの方が『ストレスは遊ぶことによって和らぐ』と答えています」


 大人でも、遊びに没頭することでストレスを発散できることが分かり、商品化しました。

■完成するまで2時間20分…難易度高し878ピースの「大人のレゴ」

 試しに盆栽レゴに挑戦してみました。ブロックの数は全部で878ピース。パーツごとに袋詰めされています。真珠ほどの小さなものから、5~6センチほどの板状のブロックまで大小様々。説明書も添えられていますが…。

 対象年齢は18歳以上からで、想像以上の難しさ。黙々と組み立て続け、30分が経過…。

 結局、1時間20分かけて、木の幹と一部の花まで。その後、スタッフ3人で作ること約1時間。ようやく完成しました。

 ブロックだけに幹は角張っていますが、その周りに2本の管を通すことで、本物さながらの「うねり」を連想させます。左右に大きく広がる枝からは、濃淡2種類の桜が。

 桜の薄い方をよく見ると、カエルでした。こうした遊び心も楽しいところです。

 漆黒の植木鉢や台座もあり、遠目からだと本物のようです。ちなみに、緑色の交換用ピースもあり、松の盆栽のようにすることもできます。

■デンマーク本社が日本古来の概念「禅」の心に焦点…その形として“盆栽”に

 盆栽を「大人のレゴシリーズ」のラインナップに加えた理由には、商品開発をしているレゴのデンマーク本社のある考えがありました。

レゴジャパン広報担当:
「彼らがマインドフルネス(瞑想)やリラクゼーションについて考えた時、それを象徴する「禅」の心に焦点を当て、それを具現化したのが「盆栽」」

 デンマーク本社の開発者にとって瞑想や癒しは「禅」につながり、そこから盆栽へと発想が及んだようです。

 この盆栽レゴ、2021年の元日に発売したところ、日本向けに用意した初日分はすぐに売り切れました。

男性(60代):
「なんかおもしろそうですよね。出来たらコレクションとかになりますね」

 大人のレゴの「ボタニカルコレクション(植物シリーズ)」には、盆栽の他にも『フラワーブーケ』(756ピース)などもあります。ステイホームで続くストレスを存分に解消してくれそうです。