岐阜、愛知とつないだ聖火リレーは7日、三重に入りました。マラソンの瀬古利彦さん、レスリングの吉田沙保里さんなど地元のレジェンドが走ったリレーを一目見ようと。沿道には大勢の人が詰めかけました。

 愛知での聖火リレー、最終地点となった豊田市。

 トヨタ自動車の豊田章男社長をはじめ、フィギュアスケートの元オリンピック代表・安藤美姫さんなどが聖火を繋ぎ、無事フィナーレを迎えました。

 岐阜、愛知と回った聖なる炎は7日、三重県へ。記念すべき第一走者を務めたのは瀬古利彦さんです。

瀬古さん:
「いよいよ聖火が三重県にやってきました。みなさーん、おめでとうございます!」

 桑名市出身、元マラソン選手の瀬古利彦さん。笑顔で手を振り、第一走者の大役を務め上げました。

瀬古さん:
「第一聖火ランナーを務められて本当に光栄です。(Q.軽快な走りでしたね)当たり前でしょ。いま軽快に走ろうと思っても無理だもんね。でも今日は心の中では軽快に走りました。開会式のことを思うだけで、なんかウルウルしちゃう気持ちですよね」

 そして聖火リレーは、F1でおなじみの鈴鹿サーキットでも。

 ホームストレートで聖火を待つのは、鈴鹿市出身でサッカー元日本代表の小倉隆史さんです。なかなか火が付かないトラブルはありましたが、無事に聖火を繋ぎました。

地元の人:
「普段レースは趣味で見に来ていますけど、それとは違いますね。一生の思い出というか、今後見ることもないと思います」

 その後聖火を受け継いだのは、いなべ総合学園に通う高校3年生・藤波朱理さん(17)。

 昨年末の女子レスリング全日本選手権で強豪を抑え初優勝。女子レスリング界に突如現れた、期待のスーパー高校生です。

藤波さん:
「(聖火ランナーに決まり)やっぱり頑張らなきゃなと思いました。日頃のいろんな人への感謝の気持ちを思いながら走りたいなと思います」


 笑顔で堂々と。未来のメダリスト候補が聖火を繋ぎました。

藤波さんの母親:
「もう感慨深いです。娘が小さいときから夢見ているオリンピックに関わる聖火ランナーとして走れて。次回のパリ(五輪)では絶対選手として出たいという希望があるので、必ず成し遂げてくれると信じてこれからもサポートしていきたいと思っています」

 一方、津市では…。

職員:
「1、2と…。また1メートルくらい開けて1、2と」

 人との距離を保つよう地面に足跡のマークを貼ったり、声を出しての応援をしないよう呼びかけたりと、各地で課題となっている「密」対策に追われていました。しかし…。

(リポート)
「先ほど職員の方がシートを貼りましたが、人がかなり集まってきて、シートがどこにあるのか見えない状態になっています」


 出発式のセレモニー会場では、1時間以上前から「密」に近い状態に。

聖火を見に来た女性:
「間隔を取って気を付けて。見たいけどちょっと離れて」


 そこへ聖火ランナーとして登場したのが、女子レスリング3度のオリンピックで金メダルを獲得した吉田沙保里さん(38)。

吉田さん:
「まさかこのサオリーナから出発できるとは思っていませんでしたし、久しぶりに帰ってきて、今うれしく思っています」


 思い入れのある場所から笑顔で駆け抜けました。

 そして、その聖火は母・幸代さんへと繋がれます。

 親子での聖火リレーが実現しました。

 そして津市の最終走者は、東京パラリンピック陸上での出場が内定している前川楓さん(23)。

 津市の終着地・三重県庁に聖火を届けました。