食品の消費期限や賞味期限。お買い物の際には気にされている方も多いのではないでしょうか。今、そんな食品を無駄にしないために、企業が努力して食品の“期限”を長くしているものがあるんです。その長持ちの秘密に迫りました。

<長持ちサンドイッチ>
身近で手軽な存在、コンビニのサンドイッチ。
実はよーく見ると、消費期限が従来よりも10時間延びていました!例えば、従来だと4日の午後7時までだったのが、5日の午前5時まで延びたということになります。
セブン-イレブンでは4月から「ミックスサンド」と「シャキシャキレタスサンド」2種類のサンドイッチの消費期限を延長。
パン生地がレタスの水分を吸い込んでしまわないよう小麦粉の配合を1割増やしたそうです。
この「長持ちサンドイッチ」、街の人に知っていたかどうか伺ってみると…。
女性:「それは知らなかったです」
別の女性:「長く食べられるから良いと思います」

<新技術「MAP包装」>
食品が腐りやすいこれからの季節は、特に気になる消費期限や賞味期限。実は、皆さんの気が付かないところで少し延びている商品があるんです。
やってきたのは大手スーパーの「イオン」。
イオン担当者:
「こちらがお肉売り場になります。イオンではお客様に鮮度の良い商品をご提供するために新しい技術を使って日持ちのする商品をお客様に提供させて頂いております」
新しい技術とは「MAP包装」というもの。
イオン担当者:
「普通だとお肉の鮮度が1日2日経つとドリップが出るんですが、これは一切出ないというくらいの新しい技術革新の商品です」

このMAP包装で、肉の消費期限が最大2日も延びたそうなんです。その仕組みを知るべく工場へ…。
工場担当者:「これがMAP包装ラインです」
通常、お肉はトレイにラップを巻き込むような包装ですが、MAP包装はパッケージ内を真空にし、さらに二酸化炭素を注入して食品の酸化を防いでいるんです。
工場担当者:
「ラップも従来のものは軟らかくて弾力性があり、MAP包装のほうは固くてガスが抜けにくいものになっています」
去年の秋ごろに導入されたこのMAP包装。お客さんにも受け、廃棄率は去年に比べ3割減少したということなんです。
工場担当者:
「売り上げは順調に推移してます。食品ロスに関してはお店で廃棄ロスが削減されるなどの効果が出ています」

<“食品ロス”を減らせ!>
企業がこうした努力をする背景には「食品ロスの増加」があります。
農林水産省によると、食品由来の廃棄物は年間2842万トン、そのうち食品ロスは646万トンで、なんと全体の4分の1を占めるんです。
こうした無駄をなくすためにも、製法や包装の工夫で食品を長持ちさせ、さらに環境に優しく。私たちの身近なところでちょっとした変化が起きていたんです。