岐阜県可児市の合唱団の集団感染は、さらに拡大し関連する感染者は8人になりました。感染リスクが高まる条件「三つの密」をどう避けるか、新学期から再開する学校の現場でも対策が練られています。

 連日、新たな感染者への対応に追われる岐阜県の古田知事。

古田岐阜県知事:
「この状態はクラスターといえるのかいえないのか、さらに広がりを抑えていくためにどうしたらいいのか」


 懸念を示したのは可児市で発生している合唱団に関連した集団感染です。24日の時点で4人の感染者が確認されていました。

25日夜、合唱団に参加していた犬山市の男性と、最初に感染が分かった夫婦と同じスポーツジムを利用していた女性の感染が判明しました。

 さらに、26日は新たに2人の感染が明らかに。このうち40代の女性は夫婦と同居する娘で、2月28日に咳などの症状が出たあとも、夫婦と一緒に合唱団の活動に複数回参加していました。

 また70代の女性は夫婦と同じスポーツジムを利用していたほか、妻が参加していた別の合唱団の活動に参加していたということです。

 感染者が利用していた「コパンスポーツクラブ西可児」は臨時休館に。

県は合唱団の参加者やスポーツジムの利用者の遺伝子検査を進めていますが、26日朝の時点でおよそ130人残っているということです。

 じわじわと拡大する“合唱団クラスター”。

 感染者が出た合唱団とは別の団体を取材しました。

 岐阜混声合唱団は、3月から自主的に活動を休止しています。

岐阜混声合唱団・辻浩一団長:
「窓は基本的に開閉しません。どうしても隣同士は、ひっついた形になるので。飛沫は飛びやすい状況かなと」


「合唱」なのでマスクをつけたり、間隔をあけることはできす、近隣への配慮のため窓を開けたまま練習するのもためらわれます。これこそ感染リスクが最も高いとされる条件です。

小池東京都知事:
「『3つの密』を避けていただく行動をおとりいただきたい」


 小池都知事が25日夜の会見で掲げた避けるべき「三つの密」。

▼換気の悪い密閉空間

▼大人数が集まる密集場所

▼間近で声を出す密接場面


 この3条件が重なると感染リスクが高まるとされています。

河村名古屋市長:
「(4月から)通常通り幼稚園、小学校、中学校、高校と始まりますので、元気な顔で学校出てきてちょうだい」


 名古屋市教育委員会は小中高校を新学期から再開することを正式に表明。どのように「3つの密」を避けるのでしょうか。

市教委の担当者
「教職員は校内では必ずマスクをする。授業中も含めて、窓と扉は全開にして終日過ごす」


 授業も部活も、常に窓や扉を開けたままにして換気を徹底するとしています。

 一方、名古屋の八事日赤病院では気になる感染が…。

 25日夜、感染が判明した60代の男性は、19日に感染が確認された80代の男性と同じ病室に入院していました。八事日赤病院では看護師の感染も確認されています。

 院内感染の可能性について病院は「今回、陽性が判明した男性は院内で発生した感染と考えている」としています。