10日金曜日に愛知県が独自に出した緊急事態宣言…。

(リポート)
「13日朝8時の名古屋駅です。いつもなら通勤で込み合う時間帯ですが、今日は人影がまばら、数えるほどしかいません」


 緊急事態宣言の影響で仕事が休みになったり、在宅勤務となった人が増え、13日朝の名古屋駅は異様な静けさに。

男性:
「いつもだと満員電車だと思うんですが、いまは半分もいないかなという感じですね」

別の男性:
「会社は全員テレワークになっていて、必要最低限の人しか行かないようになっていたりします」


 4月10日、愛知県が独自で出した緊急事態宣言。期間は5月6日までで、県民に不要不急の外出自粛などを求めました。

 その後、街の様子は…。

(リポート・10日夜)
「名古屋の代表的な歓楽街・錦3丁目『錦三』です。愛知県独自の緊急事態宣言を受けて、金曜日の夜とは思えないぐらい人通りが少なくなっています」

 シャッターを閉めた店が目立ち、普段の明るさがない錦三。通りを歩いていたサラリーマンもみんなマスク姿でした。

男性:
「もうまっすぐ家に帰ります。自粛なので。自分だけじゃなくて、家族とか大切な人も守らなくちゃいけないので、かかるわけにはいけないですし」


 また独自の「非常事態宣言」が出された岐阜の繁華街・玉宮でも。

居酒屋の女性:
「真夜中の3時、4時かなと、時間を間違えそうになるくらい。今は、午後7時から8時が『真夜中の玉宮』って言っているくらい、かなりの静けさです」


 いつもは、仕事帰りのサラリーマンらで賑わう通りですが、

 金曜日の夜にもかかわらず、ほとんどの店が営業を休止し、人通りもありません。

 玉宮町で複数の居酒屋を管理している女性は、1店舗だけ営業を続けていました。そのワケは。

居酒屋の女性:
「1店舗だけ残しているのは『絶対に戻ってきたい』っていう思いも込めてです。ただ、きょう非常事態宣言も出て、それもどうなるか分からない」


 こちらの居酒屋は、「お持ち帰り専門店」として営業を続けていますが…。

店長:
「(売り上げが)何百円の日もありますし、今日はこれで1000円ちょっとかな」


 それでも営業を続けるのは、大好きな玉宮町を守るため。

店長:
「ちょっと辛抱して、もう一度という、恩返しというか…という気持ちもあります」


 そして、12日の名古屋は…。

(リポート)
「日曜日ということで普段なら多くの人でにぎわう名古屋・栄ですが、三越など大手百貨店が休業ということあり、人はまばらで寂しい状態となっています」


 宣言後最初の日曜日の12日、栄ではパルコが臨時休業。三越や松坂屋も食料品売場以外は休業となり、行き交う人も、まばらに。

70代女性:
「(店を)閉めちゃうって聞いて本当かなという感じで来たけど、みんな閉まっていてびっくり」


 また、大須商店街でも…。

(リポート)
「大須商店街は営業している店は多いのですが、人通りはやはり少ないです。観光客の姿はほとんど見られません」

 東海地方屈指の商店街にも、いつものにぎわいはありませんでした。ジュエリーショップの店主は…。

店主:
「びっくりするぐらい、これが日曜日かと思うくらいの人数になっていますね。痛いですけど、みんなで協力して乗り越えていくしかない」


 緊急事態宣言の影響を強く受けている業界は、他にも…。美容師が3人いるのに対し、客の姿がない美容室。緊急事態宣言が出てから予約のキャンセルが相次ぎ、客数は半分ほどになりました。

美容室の店長:
「やっぱり、せっかく会えるはずだったお客さんに会えなくなっちゃうので、寂しいって言いたいですけど、今は寂しいって言っている場合じゃないかなって思います」


 座席などはしっかりとアルコール消毒。予約が入っていないときは早く店を閉めるなどして営業を続ける方針です。

同・店長:
「めちゃめちゃ暇ですね。お客さんにもあまり不安な気持ちなく、ここに来てほしいという気持ちがあるので…。早く普通の営業がしたいです」


 土日限定のランチが人気のイタリアンレストランも…。

オーナーシェフ:
「暇ですよ、普通の予約入ってないですから。寂しいですね」


 この日はランチもディナーも予約はゼロ。

 しかし、これを機に4月からテイクアウトサービスを始めました。

常連客の女性:
「思い入れがあってずっと通っているレストランで、どこも困っているのを聞くとちょっとでも買いに行って…。お家でも美味しいもの食べたいなと思いますし」

オーナーシェフ:
「できれば普段通りの生活に戻りたいですけど、これが続くようでしたらテイクアウトという形でシフトを変えてやっていったらいいんじゃないかと、同業者とも話しています」