愛知県などでは“モーニング”が定番となっている喫茶店。外出自粛などで打撃を受けているのは、そんな喫茶店も例外ではありません。このモーニング文化を支援する対策を、一宮市が打ち出しました。

 コーヒー1杯で、食パン1斤。さらにポテトサラダとフルーツもつくところもある、愛知の定番・モーニング。

 一宮市で人気の喫茶店「クローチェ」。

 平日でも10組以上の行列ができる地元の有名店ですが…。

店長:
「ウチは半分以下。ウチがこんなにガラガラなんてことは、まずありえなかったので」


 愛知県が緊急事態宣言を出して以降、客足は激減。さらに…。

店長:
「最初は大村さん(愛知県知事)が協力金を出しますよっていうことで、ちょっと楽しみにしてたんですけど、結局8時以降やっている事業者さんとか、そういう夜の店が主体で…」


 休業要請に伴う愛知県の協力金は50万円ですが、その対象は営業時間を午前5時から午後8時の間に短縮した店舗だけ。

 そもそも喫茶店は、午後8時までに営業を終える店舗が多く、ほとんどが協力金の対象になっていません。

店長:
「ほとんどの店は8割減。補助金も出ないし悲鳴しか聞こえてこないですよね」


 モーニング文化の危機。そこで一宮市が打ち出したのが…。

一宮市 中野正康市長:
「(一宮市は)モーニング発祥の地でございます。一宮市独自で10万円給付させていただきます」


 一宮市の中野正康市長が24日発表した独自の支援策。4月28日から5月6日まで休業した喫茶店に対し、市が独自の協力金10万円を支給します。

 10万円が支給されることに喫茶店の店長は…。

店長:
「10万円の重みは、事業形態の大きさによって全然違うので…。50万円とか出るんだったら考えようかなと思いますけど」


 従業員の給料や設備の維持費を考えると、10万円で休業するのは難しいといいます。

店長:
「(GWは)1年で1番稼ぎ時ですよ。(今年は)期待できないですよね。僕としては自分の給料は無くてもいいんだけど、働く従業員は生活があるので、営業はしなきゃいけない」